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盗撮速報

逮捕されクビ、自宅は売却せざるを得ない状況に…バレたら「社会的な死」が待っているのに盗撮をやめられなかった「50代教員のその後」

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〈「学校側も不正を行っている」“氷河期世代”だったこともアダに…50代・中学校教員を「自分は盗撮をしてもかまわない人間」と勘違いさせた「社会の歪み」〉 から続く 【写真】この記事の写真を見る(2枚)  逮捕され、職や家を失う「社会的な死」が待っているにもかかわらず、なぜ盗撮行為をやめられなくなってしまうのか。身近なスマホを使った手軽な加害行為は、過酷な現実やストレスから一時的に逃避するための身勝手な「鎮痛剤」へと変わっていく――。

 盗撮にのめり込む心理的メカニズムと依存症の真の恐ろしさについて、西川口榎本クリニック副院長として様々な依存症治療と向き合ってきた斉藤章佳氏の新刊『 校内盗撮 』(集英社インターナショナル)より一部抜粋してお届けする。(全3回の3回目) ◆◆◆

 すでに述べたように田中氏は、長時間の残業や労働時間の改ざんといった極度のストレスに晒されていましたが、適切なストレスコーピング(対処法)を持ち合わせていませんでした。

 唯一、趣味らしい趣味といえるのは、市民サークルが主宰する和太鼓グループに年数回、顔を見せるくらいでした。

 ストレスは「とにかく耐えるもの」という根性論で、誰にも弱みや悩みを打ち明けないまま、なんとか現実に対処しようとしていたのです。

 そんな彼にとって、盗撮はもっとも身近で魅力的なストレス対処法でした。

 盗撮をする際の「バレたらどうしよう」という緊張感と、うまくいったときの安心感。そして、スマホに記録された無防備で無垢な児童たちの姿。

 そこで得られる強烈な高揚感や達成感は、他では到底得られないものでした。

 しかも、やることといったら筆箱にスマホを隠して、更衣室の片隅に置いておくだけ。その「手軽さ」ゆえに、彼は盗撮にのめり込んでしまったのです。

 そしてこの「手軽さ」こそが、実は大きな落とし穴です。

 一般的に、依存症が進行するプロセスには、以下の3つの共通点があります。

(1)報酬の即時性:行為の直後、快感や達成感がすぐに得られる。

(2)アクセスのしやすさ:スマホという身近な道具で、いつでもどこでも実行できてしまう。

(3)セルフエスティーム(自己効力感)の肯定的変化:「自分でもやれた」「支配できた」「コントロールできている」という感覚によって、一時的に自己効力感が変化する。

 いつでも、どこでも、すぐに気分が変えられる。

 こう記すと、まるでカンフル剤か特効薬のようですが、その効果は一瞬にすぎません。

 長期的に待っているのは、「社会的な死」「経済的な死」「身体的な死」です。

文春オンライン – 2026/08/16 16:30


 

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