現役教師たちが小学生の女児らを盗撮し、SNS上で10人のグループを作って共有して、「いいですね」などと品評しあう――信じがたい事件が発覚した。
【画像】教師の逮捕をおわびする名古屋市教育委員会の担当者たち この事件がらみで6月26日までに愛知県警に逮捕された盗撮グループのメンバーは、次の3容疑者だ。SNS上のグループ管理者で名古屋市の小学校教師、森山勇二(42)、横浜市の小学校教師、小瀬村(こせむら)史也(37)、そして名古屋市の小学校教師、水藤(すいとう)翔太(34)。そもそも、盗撮グループ発覚以前におぞましい犯行に及んでいたのが水藤だ。
「水藤は今年1月、名古屋市内の駅のホームで、女児のリュックに精液を付着させたとして逮捕されました。更に同じころには、教室内で、小学生の女児の給食の皿の中のスープに、精液を混入したとされる。また2023年と24年には、当時11歳の小学生の女児2人のリコーダーの吹き口に、学内で自ら手淫して射精した精液を付着させたとされます。いずれも起訴にまで至っています」(愛知県警関係者) 水藤の逮捕後、携帯が押収されるなどして発覚したのが「盗撮グループ」の存在だったのだ。では発覚の端緒を作ったこの水藤はどんな経歴なのか。実は、教育者の家庭で育っていたことが「週刊文春」の取材で分かった。
「水藤のお父さんは中学校の教師でした。19年までは愛知県内で中学の校長先生まで務めた人物です。教室だけではなく、役所でも活躍。自治体教育委員会で学校教育課長の立場にあったこともある。退職後の最近は、学校と連携する公益財団法人の理事も務めていました」
父は地域の教育を率いるリーダーだった。財団のとある冊子では、理事として、デジタル教育について語っている。
〈本法人は、(略)教育振興のためにますます公益性を発揮して、(略)児童生徒、先生方のために支援を続けていく所存です〉 〈最近の社会のAI化には驚かされます。不登校の子どもたちへの支援として仮想空間をつくってはどうか、子どもたちの表情を読み取って支援に生かしてはどうかなど、教育にもAIを取り入れようという動きもあり(略)さまざまな議論が展開されています〉 退職後も教育の未来を考えている父のもと、立派な教育理念を注がれ、自身も教師の道を選んだはずの男。そんな水藤はなぜ、女児への卑劣な性犯罪に及んでいたのか。盗撮グループの正体とは――。捜査の進展を待ちたい。
◇ 「週刊文春」ではこの事件の全貌解明に向け、取材を続けています。「文春リークス」の窓口まで、情報をお寄せください。
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文春オンライン - 2025/06/29 20:27