盗撮する目的で勤務する所沢市立小学校の教室内に侵入したとして、埼玉県警所沢署は2日、建造物侵入の疑いで、入間市春日町1丁目、同校教諭の男(48)を逮捕した。盗撮動画が記録されたスマートフォンが見つかり、児童の着替えを盗撮しようとしたとみられる。所沢市教育委員会は同日、記者会見を開き、「重く受け止めている」と謝罪した。
女子トイレが盗撮されていた秩父市役所の写真 撮られた映像に体の一部が写る
逮捕容疑は1日午後1時15~35分ごろまでの間、同校の教室に侵入した疑い。「スマートフォンを教室に置き忘れただけ」と容疑を否認しているという。
同署によると、1日午後3時半過ぎ、高学年の教室で、同校の別の教員が窓際に置かれた筆箱を発見。中にはスマートフォンが入っており、児童を盗撮した動画が残されていた。筆箱には穴が開いており、中にあるスマートフォンのカメラで撮影することができるように細工されていた。
発見後、男が自身の所有物であることを申告。校長が同署に「教室内でスマホを見つけた。中を確認したら盗撮映像があった」と通報した。犯行時間の午後1時15~35分は清掃時間帯で、担任教員は不在だった。その後、教室内ではプールの授業がある女子児童たちが着替えをしていたという。
同署はスマートフォン内の動画を詳しく調べるとともに、性的姿態撮影処罰法違反や児童買春・ポルノ禁止法違反の疑いなども視野に捜査を進める方針。
■「心のケアに努める」所沢市教委が謝罪 所沢市立小学校の教諭の男(48)が、盗撮目的に教室内に侵入した容疑で逮捕されたことを受け、市教育委員会は2日、市役所で記者会見を開いて謝罪し、「子どもたちの心のケアに全力で努めていく」と説明した。
市教委学校教育課によると、男は4年前から同校で教務主任を務め、家庭科の授業を受け持っていた。
児童が下校した1日午後3時半過ぎ、担任の男性教諭が教室内で筆箱の中に入ったスマートフォンを発見し、盗撮に気付いて校長に相談した。2人で現場を確認していたところ、男が筆箱を取りに戻り、「自分の授業の様子を撮ろうとして置いた」などと説明。しかし、当該の教室で男の授業は行われていないという。
吉川誠学校教育部次長は男について、「日頃の勤務態度は特に問題なく務めていたと聞いている」と説明。「教育に対する信頼を失う事故を起こしたことを、重く受け止めている。再発防止を徹底していくとともに、子どもたちの心のケアに全力で努めていく」と謝罪した。
小学校は2日、保護者説明会を実施。3日朝に臨時集会を開き、全校児童に説明するとしている。
埼玉新聞 - 2025/07/03 08:01