勤務先の神奈川県相模原市の市立小学校の女子トイレに設置した小型カメラで3人の女子児童らを盗撮したなどとして、元教員の20代男性が性的姿態等撮影などの罪に問われた事件で、9月26日、横浜地裁相模原支部(和久登貴子裁判官)の初公判において、被告人は公訴事実について「間違いありません」と認めた。
【写真】教員が犯行に及んだ小学校 懲戒免職処分をうけ、被告人の教職員免許は6月19日付けで失効している。すでに保釈中だったが「今は無職です」と述べた。
次回、被告人質問が予定されている。
検察の朗読した起訴状によれば、被告人は今年5月18日ころ、勤務先の小学校の女子トイレ個室に設置した小型カメラで、女子児童(当時11歳)の性器等を撮影し、映像を記録して保存した。また、同年6月4日ころにも、用便中の2人の女子児童(当時12歳と13歳)を撮影するなどしたとされる。
これらの公訴事実について認めた被告人は「大変申し訳ありませんでした」と謝罪した。
検察の冒頭陳述によると、被告人は高校生のころから同級生のスカートの中を盗撮したり、屋外でも盗撮を繰り返していたとしている。
大学卒業後の2022年に赴任した被告人は、翌年5月ころから着替えや検診における女子児童の姿を盗撮するようになったが、性器などを見るためトイレ盗撮を始めたものと指摘された。
回収した映像は自宅のパソコンで視聴し、児童の名前がわかるものについては、ファイル名を変更するなどしていたとされる。
今年6月9日、トイレに不審なものがあると児童から報告をうけた学校側が調べたところ、校内の女子トイレからコンセント形の小型カメラが計4台見つかった。以前から出勤時間が早いなど不審な点があった被告人を呼び出したところ、校長に犯行を認めたという。
被告人が警察に供述した調書の内容によれば、罪に問われた事案で使用されたコンセント型のほかにも、「火災報知器」「ペットボトル」「ペン」「アダプター」「モバイルバッテリー」「基盤」も盗撮目的で購入し、その一部は実際に着替えなどに使われたとされる。
被害児童の保護者らは事件当初、警察に「ただただ怒りしかなく許せない。小学校の先生が娘を性的な対象としてみて、盗撮をやっていたと思うと気持ち悪い」と述べ、強烈な処罰感情を示した。
また、ほかの被害児童のなかには、自分が盗撮されたことを知らないまま「こんなことやるなんて信じられない」と親に話した子もいたという。
傍聴席はすべて埋まった。次回は10月17日に被告人質問が予定されている。(弁護士ドットコムニュース編集部・塚田賢慎)
弁護士ドットコムニュース – 2025/09/26 19:23