水着姿の女性アスリートへの盗撮被害が相次いでおり、兵庫県明石市の大蔵海岸で21日に開かれる「明石国際アクアスロン大会」の実行委員会は、専従のメンバーが会場周辺を巡回するなどして対策を強化する。県警が今年1月、赤外線透過フィルターを付けて選手を盗撮した男を逮捕していた。
盗撮被害は2023~24年、明石市や南あわじ市、岡山県玉野市の海水浴場で、水泳とランの「アクアスロン」の大会などであった。
県警によると、南あわじ市の男(54)は大会に出場していた10~40歳代の女性選手8人の水着姿をフィルターで透かして盗撮。県警が今年1月、男を性的姿態撮影処罰法違反(撮影)容疑などで逮捕した。男は容疑を認め、持っていたSDカードには約2万6000枚の画像が入っていたという。その後、罰金の略式命令を受けた。
事件を受け、県警は3月、県トライアスロン協会などに大会開催時の対策と警戒を強化するよう申し入れた。協会は6月、県警の警察官を講師に招いて勉強会を開催。不審者への対処方法や啓発ポスターの掲示の有効性などについて確認した。明石国際アクアスロン大会では、選手たちは大蔵海岸の海で泳いだ後、水着姿のまま周辺の一般道などを走る。会場周辺では、専従のメンバーが不審者がいないかどうかをパトロールし、盗撮が疑われる人物がいれば、警察官に連絡するなどの対策を取る。啓発ポスターも掲示する。
実行委の浅田雅之実行委員長は「選手たちが安心して参加してもらえるよう、最大限の警戒態勢で準備したい」としている。
読売新聞オンライン - 2025/07/17 12:15