この夏は、スマートグラスをめぐるプライバシーへの懸念が相次ぎ、そのすべてでMetaが注目を浴びているように感じられる。今夏2度目となる新たなアップデートは、スマートグラスのカメラで撮影を開始した後にLEDライトを覆うとカメラが無効になるというものだ。しかし、これが最後の対策になるとは考えにくい。
【画像】録画ライトの存在も強調するMetaの広告 Metaのウェアラブル部門責任者であるAlex Himel氏は8月28日、この変更について投稿し、「写真や動画が誰かのギャラリーのために撮影されているとき、録画LEDによって周囲の人に確実に知らせられるよう、今後もこのようなアップデートを継続して提供していく」と約束した。
このファームウェアアップデートはMetaのスマートグラスに自動で適用されるはずだが、筆者の経験では、ソフトウェアアップデートがいつ配信されるかは予測しにくい。
スマートグラスのカメラが録画中であることを周囲の人にどう知らせるかは、Metaが抱えるプライバシー問題の1つにすぎない。もう1つは、Meta側のクラウドで写真や動画をどう扱うかという問題だ。もっとも、こうした懸念はMetaだけに当てはまるものではない。Googleとサムスンは今秋、独自のカメラ搭載スマートグラスを投入する予定で、Appleも2027年に独自製品を投入するとみられている。ほかにも多くの企業がAIスマートグラス分野へ急速に参入している。
Metaは広告キャンペーンも展開し、カメラの使用中に点灯するLEDライトの存在を広く知ってもらうことを狙ったメッセージを打ち出している。Metaの経営陣が、スマートグラスの使われ方と世間からの見られ方を懸念しているのは明らかだ。
対策の1つは、LEDライトをもっと目立たせることだろう。筆者はスマートグラスを着用しているが、写真を撮った際にライトが点灯しても、周囲の人が気付かないことがある。特に明るい日中はそうだ。その理由の1つとして、現在SNS上ではスマートグラスをめぐる懸念が相次いで指摘されているにもかかわらず、日常生活でスマートグラスを着用している人をほとんど見かけないことが挙げられる。筆者の知人の大半も、見かけたことがないという。
もう1つの解決策は、LEDライトやカメラへの細工に、より確実に対処できるハードウェア設計を採用することだ。今回のMeta製グラス向けアップデートは、録画を始めた後にライトを覆う悪意ある利用者を特に対象としている。この方法なら、LEDライトが物理的に改ざんされた場合にカメラ録画を無効にする従来のアップデートを回避できたためだ。
さらに、別の選択肢もある。最高技術責任者(CTO)のAndrew Bosworth氏が、いずれ検討対象になる可能性を示唆した案だ。Metaがカメラを一切搭載しないスマートグラスを作るというものだ。
こうしたいたちごっこは、今後も続くだろう。利用者が周囲に気付かれずにMetaのグラスで録画する方法を見つけ、Metaがさらなるアップデートを公開するという繰り返しだ。
Metaのスマートグラス関連の開発者会議「Meta Connect」は、9月に迫っている。同社は新たなスマートグラスやAI機能を発表する可能性が高い。プライバシー問題について踏み込んだ説明があるかどうかにかかわらず、この問題も会議の主要な焦点になりそうだ。
この記事は海外Ziff Davis発の記事を4Xが日本向けに編集したものです。
CNET Japan – 2026/08/31 11:09