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エスカレーターでの盗撮、FFミラーで抑止…県警「背後に気を配る習慣もつけて」

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 駅構内や商業施設のエスカレーターで盗撮被害が相次いでいることを受け、静岡県警は今月、実際に被害が発生した県内数か所のエスカレーターに、振り向かなくても背後の様子を確認できる特殊な鏡を設置した。死角を少なくすることで盗撮を抑止し、利用者にも後方を確認するように呼びかけている。(狩山晴帆)

 通勤通学などで多くの女性が利用するJR静岡駅周辺のエスカレーター。その左側の壁には、「盗撮警戒中」と書かれたポスターとともに、普通の鏡よりも広範囲の様子を映し出すことができる鏡「FFミラー」(A4サイズ)が取り付けられている。

 例えば、後ろにいる人物がスマートフォンで盗撮しようとしても、その動きが「丸見え」となるため、盗撮の抑止効果があるという。

 県警は今月、複数の盗撮被害が確認されているJR静岡駅や大型商業施設「葵タワー」(静岡市)、JR安倍川駅のエスカレーターに、計10枚のミラーを試験的に設置した。

 県警生活保安課によると、県内での盗撮の摘発件数は、2020年の69件から年々増加。24年には116件に上った。トイレや旅館など個室での被害が最も多く、2番目がエスカレーターで約22%の26件だった。

 同課の担当者は「駅や大型商業施設の上りのエスカレーターで、前にいる女性のスカートの中に、動画撮影を『オン』にしたスマホを差し込んで盗撮するケースが多い」と説明する。

 昨年12月にJR静岡駅周辺のエスカレーターで発生した事件では、被害者がスカートにスマートフォンを差し込まれていたが、そのことに全く気付いていなかったという。カメラを差し込んだ男の後ろにいた人が犯行を目撃して110番。男は性的姿態撮影処罰法違反(撮影未遂)容疑で現行犯逮捕された。

 同課の若林貴彦管理官は「ミラーには盗撮を諦めさせる効果もあるが、利用者も被害に遭わないように、背後に気を配る習慣をつけてほしい」と呼びかけている。

 FFミラーを開発した「コミー」(埼玉県川口市)によると、このミラーは現在、大阪府や愛知県などの駅や大型商業施設のエスカレーター約95台で設置されている。各府県警や鉄道会社からは「今のところ盗撮被害はない」との知らせが届いており、設置後はエスカレーターで背後に気を配る人も増えているという。

 FFミラーは、もともと駐車場の出入り口などで衝突防止のために使われていた製品を、鏡に映る人の背後がよく見えるようにしたものだ。コミーの富沢由花さん(33)は「検挙数以上に盗撮の被害数は多い。公共の場で盗撮する環境をつくらないために利用してほしい」と話している。

読売新聞オンライン - 2025/06/16 17:47


 

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