国会議事堂の衆院側に防犯カメラが設置されることが決まった。国会の建物内に防犯カメラが導入されるのは参院も含め初めて。改修費用は令和9年度予算案に計上され、同年度以降に設置される見通しだ。
衆院内の防犯カメラ設置は6月中旬、国会内の施設管理などを議論する衆院議院運営委員会の警察小委員会が全会一致で決めた。近年、国会敷地内への不審者の侵入や衆院本館の女性用トイレでの盗撮事案が発生し、警備上の理由から防犯カメラの導入が検討されてきた。
自民党の田野瀬太道・小委員長は「不法侵入などの犯罪行為を未然に防ぐだけでなく、事件が発生した場合に迅速な対処をする」と設置理由を説明する。
防犯カメラの設置場所として検討されるのは廊下などの共用スペース。各会派に割り当てられ、所属議員や党職員らが使用する議員控室のほか委員室などは対象外としている。設置台数などは今後検討する。
ただ、本会議や委員会に出席するため議員が行き交う国会内では、議員同士の機微なやり取りなども頻繁に行われる。このため過度な監視は適切ではないとの意見もある。
小委員会でも、中道改革連合の中川康洋小委員が「議員の院内での政治活動の自由を保障することも重要な視点だ」と指摘するなど配慮を求める声も少なくない。自民ベテランは「監視されていると思うと、こっそり打ち合わせもできない」と漏らす。
田野瀬氏は「自由な政治活動を担保しつつ、防犯力を高める」と語る。(末崎慎太郎)
産経新聞 - 2026/07/06 20:28