今年9月、名古屋市の小学校教諭が女子児童を撮影するために、教室内に小型カメラを設置した疑いで逮捕。当時9歳の女児の下着を盗撮し、グループチャットで共有するなど、その下劣な犯行が明るみになった。この衝撃的な事件を受けて、名古屋市の教育委員会は、12月から新たな盗撮対策を講じるという。
【写真】「9歳女児の下着を盗撮」盗撮犯、名古屋市が打ち出した施策
「今月から新たに“サーモグラフィーカメラ”を導入。このカメラは学校内に隠しカメラが設置されていた場合、隠しカメラのバッテリーが発する熱を探知するそうです。
この探査機器を使用した点検は、現状、12月から来年3月までの間で実施する予定で、対象はすべての市立学校や幼稚園など。点検日時は事前に職員や保護者に知らせることなく、“抜き打ち”で行われます」(全国紙社会部記者、以下同) 名古屋市内にある全市立の約400校を対象としたこの点検。名古屋市は探査機器55台を導入し、計約250万円で購入した。
「この“抜き打ち”点検の頻度や時期は各校に委ねられており、校長や教頭など管理職にあたる役職の人が行うとのこと。学校に子どもを通わせる親御さんたちを安心させるためにも、学校には点検を徹底してもらいたいですね」 名古屋市の新たな取り組みは称賛されると思いきや、ネット上では、批判の声も上がっているという。
「“校長や教頭が点検する”ということに対して、《第三者機関の方がいい》など、不信に思う人がいるようです。たしかに、点検日やその内容については、学校側の判断に委ねられているので、第三者目線での実施がより好ましいかもしれません」 ほかにも、探査機器の点検を事前に公表したことに対して、《終わってから言え》という声も上がっていた。こうした意見が上がっていることについて、名古屋市の教育委員会に問い合わせてみると、 「12月から3月までの間と幅を持たせており、各校の点検時期はお知らせしていない状況です。これまで各校ごとに継続的な校内点検を行ってきましたが、“盗撮”事案が明るみになった、今年の7月以降は、さらに注意深い点検作業を心がけていると思います。
そうした中で、今回新たな点検作業の一環として、探査機器を用いることで段階的に精度を上げていくことを目指しています。4月以降については、今回の実施状況を踏まえて検討していくことになると思います」 子どもを通わせる親に“盗撮対策”の取り組みを周知させるという意味合いもあるのかもしれない。校内の関係者ではなく、第三者目線での調査がより良いという意見については、 「点検の在り方をどうするのかという点は、皆さんのご意見を伺いながら考えていく必要があると感じています。
10日に行ったデモンストレーションでは、保護者の方に点検・協力をいただきました。今後も保護者と連携が取れる学校があれば、そうした体制を敷くことも検討する余地があるかもしれません。ただ、学校には個人情報や配慮するべき点が数多くありますので、保護者との連携についても各校ごとの判断になると思います」 教育委員会が点検を補助することはないのだろうか。
「現状は学校単位で点検をお願いすることになっています。第三者での実施など、さまざまなご指摘を踏まえながら、今後の対応については検討していきたいと思っています」 悪質すぎる教師による児童の盗撮。学校や教育委員会等が連携して、根絶してもらいたい。
週刊女性PRIME - 2025/12/12 09:00