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盗撮動画の販売の取り締まり方を考える

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取り締まりは難しいが不可能ではない

違法な盗撮行為によって製造された盗撮動画を販売する行為については、これまでにも何度か触れている通り販売自体を直接処罰する法律などが存在していないことなどから取り締まりが難しい現実があります。

結局はこちらの記事で挙げた罪に該当するようなケースで個別に摘発するしかなく、それがわかっているのでその網にかかっていない販売者は「同業者」が摘発されても販売を止めることがありません。

しかし難しいとばかり言っていても販売による二次被害も止まりません。取り締まりを難しくさせている要因はありますが、不可能ではないと思っているのでここではどういった方法が考えられるか見てまいりたいと思います。

取り締まりの強化方法を具体的に考える

まず、強姦モノや痴漢モノなどのAVが流通している現実を見ると盗撮だからという理由で一律に規制する方向の取り締まりは困難なように感じます。海外のAVのように出演している女優に笑顔でパネルを持たせた場面を入れるなどして同意が得られていることの明示を義務付けるようなドラスティックな規制ができるなら別ですが、現状から急にその方向へ舵を切るのもなかなか難しいでしょう。

個人的にそれなりに現実的で効果があるのではと考えている取り締まりの強化方法としては以下があります。なお、トイレや浴場など衣服を脱ぐ場面がある盗撮動画については現在でも比較的取り締まりが可能なので、ここではより被害が多いと見られるスカート内の盗撮動画に対する取り締まりとします。

盗撮動画販売の取り締まり強化案

  1. 盗撮罪の新設または販売目的盗撮を条例の規制対象に追加する
  2. 児童ポルノの定義を修正して逆さ撮りによる盗撮動画も含める
  3. 販売サイトにおける自主規制または法令による規制の強化
  4. キャッシュアウト時の水際対策

中には一部にしか規制が及ばないものもありますが、このまま何もしないよりはマシだと思います。また、こういった類の規制強化に対しては反対意見が出づらいのでそれなりに現実的だろうとも考えています。

これらについて1つずつ具体的に見てまいります。

盗撮罪の新設または販売目的盗撮を条例の規制対象に追加する

盗撮罪の新設の方はそれほど身があるものとは思っていません。都道府県ごとに定義や罰則がまちまちになっているのでそれらを統一した内容で処罰する程度のもので、新設したとしても他の罪の罰則との兼ね合いもあるので大幅な厳罰化も難しいでしょう。せいぜい全国統一で1年以下の懲役または100万円以下の罰金とするくらいのものでしょうか。

ポイントなのは販売目的だった場合の罰則を厳しくする規定を追加する点です。

覚せい剤取締法でも単なる所持や使用の場合と比べると営利目的で所持していた場合や実際に販売していた場合の罰則は大幅に厳しくなっています。ネット上で販売されて拡散したら回収はほぼ不可能で被害がより深刻になるわけですので、覚せい剤と同じように販売目的で盗撮した場合は罰則を厳しくすればいいと考えています。

覚せい剤取締法における罰則の差も考慮すると販売目的盗撮では3年以下の懲役または300万円以下の罰金といったところでしょうか。これくらいの罰則であれば威嚇効果もそれなりにあると思います。

販売目的だったかどうかの立証は実際に販売しているかどうかといった点でしょうか。盗撮事件の取り調べでは必ず確認する事項とし、自供すればそれでいいですが、否認しても銀行口座の入出金明細などを調べれば確認できます。販売サイト自体はそれほど多くないので、不審な入金があればすぐにわかるでしょう。

児童ポルノの定義を修正して逆さ撮りによる盗撮動画も含める

これは被害者が児童の場合に限定される点と盗撮動画の被写体が児童かどうか確認する必要がある点にハードルがありますが、個人的には18歳未満の児童のスカート内を盗撮した動画も児童ポルノに含まれていてもおかしくないと考えています。

児童ポルノ禁止法、正しくは「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律」の趣旨や目的は第1条として以下のように明記されています。

児童に対する性的搾取及び性的虐待が児童の権利を著しく侵害することの重大性に鑑み、あわせて児童の権利の擁護に関する国際的動向を踏まえ、児童買春、児童ポルノに係る行為等を規制し、及びこれらの行為等を処罰するとともに、これらの行為等により心身に有害な影響を受けた児童の保護のための措置等を定めることにより、児童の権利を擁護すること

この趣旨に沿うならば児童のスカート内の盗撮動画も性的欲求を満たす目的で視聴されるのがほとんどですので、それを販売することも児童に対する性的搾取以外の何物でもありません。将来的にはこういった盗撮動画も児童ポルノとして扱われることになってもおかしくないかもしれません。

ネット上には現在も被害者が18歳未満の児童と見られる盗撮画像や動画が氾濫していますのでこの現状を見ると規制の強化は難しいようにも思われますが、ひと昔前は現在児童ポルノとされている画像や動画などが入手困難になるばかりか所持ですら禁じられると思われていなかったことを考えれば違和感があるのは最初だけではないでしょうか。

上述したように適用するためのハードルがありますが、児童ポルノ禁止法違反の罰則は盗撮などと比較すると割と厳しいので、これで逮捕される可能性があるということになれば販売者に対する威嚇効果は十分にあると考えています。

販売サイトにおける自主規制または法令による規制の強化

現在盗撮動画を販売しているサイトは、サイト運営者と盗撮動画の提供者との関係性という観点で見ると大きく分けて2つの種類があります。1つは提供者から盗撮動画を買い取ってサイト運営者自身が販売を行うタイプで、例えばこちらの記事などでも取り上げているサイトではこのタイプでした。

もう1つはマーケットプレイスやコンテンツマーケットとも言われる形のサイトで、提供者自身がサイトに盗撮動画を投稿して販売を行い、サイト運営者は販売の場と決済手段を提供することで販売手数料を徴収し収益を上げるタイプのサイトです。

以前は前者が主流でしたが現在では盗撮動画を販売して収入を得ようと考えた場合はほとんど後者一択のような流れになっています。それはサイト側が用意するインフラや利用者側の回線状況などのネット環境が整備されてきたなどの要因もありますが、最大の要因は販売者の利益率でしょう。

後者では投稿した動画の販売額を自分で設定した上で、売れたときだけ規定の販売手数料を徴収されて残りは自分の収入になるため売れば売るほど収入が増えますし、販売件数や収入総額、手数料総額などもクリアにされるのである意味安心して販売することができます。

その一方で前者では動画の内容によってサイト運営者から買い取り額が提示され、交渉の余地はあってもサイト運営者の言い値がどうしても基準になってしまいます。また、買い取りなのでサイト側へ売ってしまったらそれ以上の収入は得られず、販売件数に応じたボーナス的な支払いがあるサイトであっても販売件数がそもそも開示されないので正確なのかどうか確認できません。要するに販売者にとって条件が圧倒的に不利なわけです。

例えばこちらの記事でも取り上げている事件では5人分の盗撮動画に対して110万円とされていますが、これだけ騒ぎになるほどの内容で110万円というのは相場と比べるとかなり安価で、サイト側が相当安く買い叩いていることが窺えます。

そのため自然に後者のようなサイトへ販売者が流れていっているのですが、サイト側では違法な盗撮動画を扱っているとは表向き言っていません。盗撮に限らず違法な動画販売を黙認しているとサイト運営者の手が後ろに回ることになるので、警察に映像送信型性風俗特殊営業の届け出をし、投稿された動画をチェックして違法なものは排除しているという体で運営しています。

しかし、無修正や児童ポルノなどのあからさまに違法な動画は排除されていても、主に逆さ撮りなどの盗撮動画は事実上黙認されている現実があります。そこに対して警察からサイト側へ自主規制の強化を求めたり、法令による規制の強化を行うことで盗撮動画を販売する場を無くすことができれば一定の効果があるのではと考えています。

盗撮動画を販売している中では大手のあるサイトにおいて、そのサイトの販売者の1人が盗撮事件で逮捕されたことをきっかけにして、被写体が制服を着用していたり、18歳未満の児童と見られたりする動画の販売を一斉に禁止する自主規制の強化が実際に行われています。

DeNAが運営していたWELQなどのキュレーションサイトの問題と同様に「投稿者が勝手にやったこと」で済まされる時代ではなくなってきています。違法な盗撮が疑われる動画が投稿された場合は被写体の承諾書など違法でない証拠の提示を求めることをサイト運営者に義務付けるなど規制の強化を行って販売する場を無くすことが必要と考えています。

キャッシュアウト時の水際対策

盗撮動画を販売して収入を得ようとする場合、上述のようなビジネスモデルではサイト運営者からの支払いが必ず発生します。こういった支払いは金融機関の口座への振り込みによって行われています。

また、現時点では盗撮動画を販売しているサイトの数がそれほど多くなく、比較的容易に把握が可能な程度しかありません。そのため、そういったサイトを運営している法人等からの着金があった場合に金融機関から口座名義人に対して資金使途の説明を求めるなどし、違法な資金でないことが説明できないときは入金せずに送金元に戻すといった対策ができればこれもまた一定の効果があるように思っています。

実際に一部の金融機関ではこういったチェックが行われており、販売している動画の説明まで求められているのでそれが盗撮動画という場合は説明が極めて困難でしょう。警察へ通報されるのではと思ってしまうことから実際に盗撮動画を販売していたらほとんどの人がそういったチェック自体を嫌がります。

どれだけ売れてもキャッシュアウトできないのであれば誰も販売しようとは思わなくなるでしょう。金融機関側の事務コストになるので難しい面もありますが、最初から一律に義務化できなくても盗撮動画の販売で得た収入が止められる事例とその噂が増えるだけでも効果があります。販売サイトの数が少なくて把握が容易なうちにこういった水際対策を講じておくことで将来的にも二次被害の拡大を防ぐことができると考えています。

まとめ

盗撮動画の販売をどのように取り締まるかについて見てまいりましたが、販売をきっかけとした盗撮に関する罪の罰則強化と、販売機会や収益を無くすことなどが中心になっています。

リスクを取れる程度にはリターンがあると考えられているからこそ盗撮動画の販売が続けられるわけなので、割に合わないと思わせることができれば根絶はできなくても減らすことはできるでしょう。

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