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盗撮で逮捕される日

ニュース考察

先週の盗撮事件ニュース(2月12日~2月18日)

更新日:

先週報道された盗撮に関するニュースに触れてまいります。

神奈川新聞の前支社長逮捕 「女性の下着に興味」盗撮などの疑い

神奈川新聞の横須賀支社長だった男が、下着を見る目的で横浜市の住宅に侵入したり、電車内で女子高校生のスカートの中を盗撮したりしたなどとして警察に逮捕されました。

逮捕されたのは神奈川新聞の横須賀支社長を務めていた男(59)です。

前支社長は、おととし11月、女性の下着を見る目的で横浜市の住宅に侵入したほか、先月、電車内や駅の構内で女子高校生2人のスカートの中を相次いで盗撮したなどとして、住居侵入や神奈川県の迷惑防止条例違反などの疑いが持たれています。このほか、去年7月に飲食店のトイレに盗撮目的で小型カメラを設置した疑いでも逮捕されました。

前支社長は先月、盗撮の疑いで警察から任意の取り調べを受け、押収されたハードディスクの中から、住宅に侵入する様子の動画や下着を盗撮したと見られる複数の映像が見つかったということです。

調べに対して「女性の下着の撮影に興味があった。4、5年前から盗撮していた」と供述しているということです。

神奈川新聞は先月、懲戒解雇の処分にしていて「逮捕されたことは誠に遺憾で、被害に遭われた方や読者におわび申し上げます。今後、信頼回復に努めたい」というコメントを出しました。
引用元 : NHK 2018年2月14日 5時34分配信
※被疑者の氏名部分を修正しております。

スカート内やトイレでの盗撮に及んでいるのでいわゆる盗撮犯ということには間違いないのでしょうが、その捜査の過程で押収されたHDDに記録されていた映像が多少インパクトの強いもののようで、単なる盗撮とは違った嗜好が窺われます。

「住宅に侵入する様子の動画や下着を盗撮したと見られる複数の映像」が記録されていたとされる一方、それらの下着を盗んだといったような記述が無いことから窃盗には及んでいないと見られますので、単に住宅の敷地内に侵入して洗濯物などの下着を撮影したということなのでしょうか。

一昨年11月の「女性の下着を見る目的で横浜市の住宅に侵入した」という疑いはおそらく押収したデータから余罪として発覚したものと思われます。

下着の窃盗等をしていないようなので侵入の様子を記録した映像さえ無ければ何も気付かれず発覚しないままだったでしょうが、住居侵入の証拠となり得る映像であってもそれを撮影し、後日見て楽しみたいという欲求が強かったのかもしれません。

その後の警察への取材で、容疑者は腕時計型やペン型など複数のカメラを使い分け、通勤時などに日常的に犯行に及んでいたということです。押収された15台のハードディスクからは盗撮したとみられる写真や動画が数万点見つかりました。

容疑者は「5年ほど前から始めて数百件はやった」と容疑を認めています。
引用元 : テレビ朝日 2018年2月14日 18時47分配信
※被疑者の氏名部分を修正しております。

一方で他の報道を見ると、スカート内などへの盗撮に関する欲求の根深さも十分に窺われます。

腕時計型やペン型など複数のカモフラージュカメラの使い分け、15台にものぼる盗撮データの記録用HDD、数万点とされている盗撮画像や映像といったことからは非常に強い常習性が感じられるところです。

これらの押収物を見るに「5年ほど前から数百件」という自供は過少申告のようにも思えますが、4桁に近い3桁ということなのかもしれません。おそらくは初犯と思われるところ、悪質性や常習性は繰り返し捕まっているような盗撮累犯者に劣りませんので厳しい処分になることも予想されます。

勤務先の小学校女子トイレ盗撮、常勤講師を逮捕

奈良県内の勤務先の公立小学校の女子トイレにビデオカメラを設置し、盗撮したとして、県警奈良西署は15日、常勤講師の男(34)(奈良市)を同県迷惑防止条例違反(卑わいな行為)と建造物侵入の疑いで逮捕した。

「盗撮をしたのは間違いありません」と容疑を認めているという。

発表によると、常勤講師の男は14日午前7時頃、小学校の女子トイレの個室に侵入して小型のビデオカメラを仕掛け、午後1時半頃まで撮影した疑い。

トイレを利用した女児が個室の床と仕切り板の隙間にカメラがあるのを発見し、教諭に知らせた。常勤講師の男のスマートフォンに、ビデオカメラを遠隔操作できるアプリの削除履歴があった。カメラには複数の児童が映っていたという。
引用元 : 読売新聞 2018年2月15日 11時6分配信

状況としては以前の記事で取り上げている事件と近いでしょうか。迷惑防止条例違反と建造物侵入の2つの疑いで逮捕されている点も同じです。

また、高校の女子トイレでも小学校の女子トイレでも盗撮被害を受けるのはいずれも18歳未満の児童が主と思われますが、どちらの事件でも児童ポルノ禁止法違反にはなっていない点も同様です(ただし後日に同法違反で再逮捕されている可能性はあります)。

先の事件では報道で触れられているカメラのサイズが意外に大きく、盗撮に至る前に発覚していて児童ポルノ禁止法違反になっていないのではないかとも考えられますが、この事件では約6時間ほど続けられていたようですので被害に遭っている女子児童がいたのではとも思えます。

「カメラには複数の児童が映っていた」とのことで逮捕前にデータを確認していたと見られますので児童ポルノに該当する映像が含まれていれば同法違反でも逮捕されているでしょうが、それが無いということは映っていなかったのか、あるいは後日に再逮捕する予定なのでしょうか。

なお、奈良県の迷惑防止条例では盗撮目的でカメラを差し向けたり設置したりする準備行為がまだ規制されていません。

奈良県 迷惑防止条例 第12条

何人も、公共の場所又は公共の乗物において、他人を著しくしゆう恥させ、又は他人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法で、みだりに次の各号に掲げる行為をしてはならない。
  1. 他人の胸部、 臀部、下腹部、大腿部等(以下「胸部等」という。)の身体に触れる行為(着衣その他の身に着ける物(以下「着衣等」という。)の上から触れる行為を含む。)であつて卑わいなもの
  2. 着衣等の全部若しくは一部を着けないでいる他人の姿態若しくは着衣で覆われている他人の下着若しくは胸部等の身体をのぞき見し、又は写真機等を使用して、その映像を記録する行為であつて卑わいなもの
  3. 前二号に掲げるもののほか、卑わいな言動
第2項
何人も、みだりに卑わいな行為であつて次の各号に掲げるものをしてはならない。
  1. 公共の場所及び公共の乗物以外の場所から、写真機等を使用して、透視する方法により、公共の場所にいる他人若しくは公共の乗物に乗つている他人の下着若しくは胸部等の身体を見、又はその映像を記録すること。
  2. 写真機等を使用して、住居、浴場、更衣室、便所その他の人が着衣等の全部又は一部を着けない状態でいるような場所(公共の場所及び公共の乗物を除く。)に当該状態でいる他人の姿態の映像を記録すること。

現場が小学校の女子トイレですのでおそらく公共の場所ではないと解釈され、この事件の場合は第2項第2号が適用されて迷惑防止条例違反になっていると思われます。

となると「着衣等の全部又は一部を着けない状態でいる他人の姿態の映像を記録すること」で要件を満たしていると考えられますので、現場が小学校の女子トイレであれば即ち児童ポルノの製造にも当たるのではないでしょうか。

やはり後日に児童ポルノ禁止法違反での再逮捕はあり得るかもしれません。

盗撮の元消防士に猶予判決 検察、罰金命令不服で裁判

パチンコ店の女子トイレで盗撮したとして、埼玉県迷惑行為防止条例違反と建造物侵入の罪に問われたさいたま市消防局の元消防士長(35)=依願退職=に、さいたま簡裁は15日、懲役2月、執行猶予3年(求刑罰金40万円)の判決を言い渡した。

さいたま区検はいったん略式起訴したが、簡裁が出した罰金10万円の略式命令を不服として正式裁判を請求していた。

大谷吉史裁判官は判決理由で、被告に借金のあった知人の女に、利息支払いの代わりに盗撮させていたと指摘。「犯行は計画的で、女性の尊厳をないがしろにした」と、罰金刑より重い懲役刑が相当とした。
引用元 : 産経新聞 2018年2月15日 18時11分配信
※被告人の氏名部分を修正しております。

以前の記事で取り上げていた事件の続報となりますが山あり谷ありの展開になっていたようです。

一緒に逮捕された知人女性に借金返済の代わりとして盗撮させ、それを買い取っていたという悪質と判断されておかしくない事情はあったもののせいぜい罰金で済む事件かと思っていましたが、公判請求された上に求刑超えの執行猶予付き懲役刑となっています。

公判での検察官の求刑が罰金40万円ということから「簡裁が出した罰金10万円の略式命令を不服として」というのは、おそらく額が小さかったのが不服だったのでしょうか。

勾留されて身柄が拘束されている場合、略式起訴で罰金そして釈放となるケースでは担当の刑事や検察官からそれを知らされていなくても前日などに荷物整理をすることになるのでその時点で釈放の見込みを知ることができます。

この場合、多くのケースではまず検察庁へ護送されて検察官から略式起訴され、その後裁判所へ行って略式命令を受けてそこで釈放となります。そのため、留置場で領置されていた物を含め荷物を全て持って行くことになりますが、荷物整理の手続きに少し時間と手間を要するので前日などにすることになり、何も知らされていなくてもそれで推測できるというわけです。

しかし被告人または検察官の求めで略式起訴ではなく正式裁判にすることができますが、罰金で済んで釈放されるのに被告人からそれをすることはあまりありません。罰金10万円という軽い略式命令はぬか喜びになったことでしょう。釈放されるはずがそのまま留置場へ戻って起訴後勾留が続いたのかもしれません。

さらにその後の公判では検察官が罰金を求刑しているのに2月という短期とは言え執行猶予付きの懲役刑にまでなっています。最初に挙げた事情が悪質と見られて求刑超えの判決になったと思われます。

検察官、略式命令を出した裁判官、公判を担当した裁判官のそれぞれの感覚が違っており、顛末としては珍しい事件になっています。

ひょんなことから公判にまで行くとここまでの判決になると思うと、略式起訴からの罰金という処分で済ましている多くの検察官には救われている被告人も多いと言えるのかもしれません。

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