先週報道された盗撮に関するニュースに触れてまいります。
中学教師が教え子を盗撮で免職
相模原市の中学校に勤める31歳の男性教師が個別の進路指導の際、女子生徒のスカートの中を盗撮したとして、懲戒免職の処分を受けました。
処分を受けたのは相模原市緑区の中学校に勤める31歳の男性教師です。
相模原市教育委員会によりますと、男性教師は3年生のクラスの担任で、今月6日、教室で個別の進路指導をしていた際、スマートフォンで女子生徒のスカートの中を盗撮したということです。
不審な動きに気づいた女子生徒が別の教師に相談し、校長が本人に確認したところ盗撮したことを認めたということです。
男性教師は「下着に興味があり、撮影することが快感だった。ほかの2人の生徒にもあわせて10回盗撮した」と話しているということで、教育委員会は28日付けで懲戒免職にしました。
引用元 : NHK 2017年2月28日 17時31分配信
おそらく机を挟んだ個別の進路指導中に机の下などからスマホでスカート内を盗撮していたという形でしょうか。1対1で話しているところ手元でモゾモゾしていれば誰でも不審に感じるだろうと思いますが…。
スマホなんかを使っているところを見てもあまり考えて撮影していたようには思われません。他の生徒も盗撮していたようですので、思い付きでやってみたらたまたまうまくいってしまったが警戒心がちょっと強かった他の生徒には通用せずに気づかれた、といったところでしょうか。世の中そうしたことに敏感な女性も多くいます。
こういった状況なら小型カメラなどを使用していれば不審な動きを見せずに盗撮できていたでしょうが、手に持って操作しなければならないスマホを使っていた時点でいずれ気づかれる結果になっていたように感じられます。この記事では警察への届けなどには触れられていませんが、懲戒免職ということでお目こぼししてもらえているとしたら不幸中の幸いと言えるのかもしれません。
スカート内盗撮し動画販売サイトに投稿 男逮捕
女性を盗撮して動画を販売するサイトに投稿したとして、兵庫県警生活安全特別捜査隊と生田署は3日、兵庫県迷惑防止条例違反などの容疑で、大阪市西区の無職の男(28)を逮捕した。
逮捕容疑は2015年7~9月、神戸市中央区や大津市の衣料品店で、当時店員だった明石市の女性(22)など2人のスカート内をカメラで動画撮影した疑い。容疑を認めているという。
同隊によると、男は2人の動画を、盗撮専門の販売サイトに投稿していたという。昨年9月に情報提供があり、掲載された動画などから発覚した。
サイトでは、盗撮されたとみられる複数の女性の動画などが掲載されていた。店内などで従業員らしき女性を撮影したものが多いという。
引用元 : 神戸新聞 2017年3月3日 21時25分配信
この事件については盗撮動画の愛好家や販売者などの間で、とある有名販売者との関連が取り沙汰されています。その有名販売者が自ら運営する販売サイトが逮捕から2週間ほど前に突然閉鎖されており、そのときから逮捕は秒読みかと噂されていました。
しかしネット上のニュース記事では上記のように実名が報道されておらず、新聞紙面では実名表記があったという情報もありますが、もともとその販売者の本名を知っている人はいませんし確定しているというわけではないようです。
また、報道では被疑者の年齢が28歳とされているところ、その販売者の商品告知の方法や映像に入り込んでいる声質などからもっと上の年代ではないかとも言われており、実際に逮捕されたのがその有名販売者なのかどうかはハッキリしていません。
とはいえその販売者が運営していたサイトの突然の閉鎖と、その後音沙汰が無いところなどを考えるとおそらく本人ではなかろうかと感じられます。
ちょうど約1年前にもこちらの記事で取り上げている盗撮動画の販売者逮捕という出来事がありましたが、その事件と比較すると売上額では少なくとも1つは桁が違っていると見られていることや、今回の事件では販売サイトへの投稿ではなく自ら販売サイトを運営していたという点などで規模が違っているように思われます。
一方で、逮捕の決め手をどのように掴んだのかという点でも疑問が残ります。記事では投稿された動画などから発覚したとされており、別の記事でも以下のように報道されています。
県警によると、昨年9月に「盗撮動画を販売しているウェブサイトがある」という情報提供があり、投稿された動画から男を特定した。県警は余罪があるとみて、サイトの実態を詳しく調べている。
引用元 : 産経新聞 2017年3月4日 7時20分配信
前回の記事で取り上げているようなトイレなどにカメラを設置して盗撮する場合と異なり、いわゆる逆さ撮りでは撮影者の顔が入らないことがほとんどで、仮に入っていたとしても販売するにあたってはモザイクをかけるなどして処理されています。
ダウンロード販売に関わる各種データや送金状況などから販売者を特定することはできても動画を撮影したのが誰かということは別の問題です。販売そのものは罪にならないので盗撮によって動画を撮影したことを証明しなければならないわけですが、動画から撮影者を割り出すことは通常困難なのでどこに決め手があったのかという疑問です。
最も考えられるのは事件の舞台となっている衣料品店の店内に設置された防犯カメラの記録で、盗撮に使用されたカメラが防犯カメラで捉えられていなくても、販売されていた動画が撮影されたときの記録が残っていればその動画と突き合わせて確認することで盗撮したことの証明になり得るように思われます。
しかしながら情報提供があったのが昨年9月で、逮捕容疑となっている事件はそこからさらに1年前の一昨年7月~9月とされています。今回の事件の衣料品店というのがどういったお店なのかわかりませんが、何も起きていないのに(発覚自体が昨年9月なのでそれまでは認識していなかったと思われます)1年も前の記録を残しておくだろうかという疑問もあり、決め手についてはやはり判然としない部分があります。
「国民的美少女」宅に合鍵使って侵入、盗撮 管理会社の元社員を逮捕
“業務”でプライベートをのぞかれてはたまったものではない。2009年に「全日本国民的美少女コンテスト」でグランプリを受賞した女優、工藤綾乃(20)の自宅マンションに合鍵で侵入したとして、警視庁が住居侵入容疑で逮捕した男は当時、マンションの管理会社社員だった。
男は無職(50)。2月上旬、工藤が居住する東京都内のマンションの部屋に合鍵で侵入した疑い。2月上旬、工藤が部屋の中で隠しカメラに気付き発覚。容疑者は合鍵を管理していたという。容疑を認め、「部屋に侵入し、カメラを取り付けたが業務目的だった」と供述している。
管理会社社員が合鍵を悪用し芸能人が被害を受けたケースでは、歌手で俳優の福山雅治(48)が記憶に新しい。昨年、自宅マンションの“コンシェルジュ”を務めていた女が合鍵を使い、福山の部屋に侵入し逮捕されている。
引用元 : 夕刊フジ 2017年3月4日 16時56分配信
※被疑者の氏名部分を修正しております。
前回の記事でも取り上げたような事件が続いており、今回の被害者は一般女性ではなくタレントのようです。住居侵入の上で部屋の中にカメラを仕掛けるという手口は同様ですが、タレントが被害者となっているので前回の事件が無くても大きく報道されていたでしょう。
業務目的だったという言い訳はどう見ても苦しいです。それなら正当な理由があって部屋に立ち入ったという主張になるので住居侵入については否認ということになりますが、記事には「容疑を認め」とあるので本人としても無理のある主張とはわかっていたのでしょうか。業務目的と言い張ってから刑事に突っ込まれて全面的に認めた後、当初の言い訳だけが発表されてしまったのかもしれません。
刑法 第130条
国民的美少女コンテストでグランプリを受賞したタレントであればそれなりのマンションに住んでいただろうと思われますが、それでもこうした事件の被害者になってしまうということは一般女性を含めた潜在的な被害者は想像より多いと見られます。
この事件ではカメラを仕掛けていて気づかれており、また、下着などを盗んだりしても気づかれるかもしれませんが、下着を含めた衣類や身の回り品などに何らかのイタズラをされる程度であればわからないことが多いでしょう。居住者としては管理会社の従業員にそうした性的嗜好を持つ人がいないことを願うしかないのかもしれません。