盗撮などの性犯罪での逮捕やその前後に関する情報を配信してまいります。

盗撮で逮捕される日

ニュース考察

先週の盗撮事件ニュース(7月1日~7月7日)

更新日:

先週報道された盗撮に関するニュースに触れてまいります。

スーパーのトイレに盗撮目的でカメラ…逮捕された市役所の30歳男性職員が停職4か月に

スーパーのトイレに盗撮目的でカメラを仕掛けたとして、名古屋市東区役所の職員が停職4か月の懲戒処分を受けました。

3日付けで停職4か月の懲戒処分を受けたのは、名古屋市の東区保健福祉センター福祉部福祉課の主事で、30歳の男性職員です。

市によりますと男性職員は今年3月、緑区のスーパーマーケットの男女共用トイレに盗撮目的でカメラを設置したとして逮捕され、罰金20万の略式命令を受けていました。市の聞き取りに対し男性職員は、「きっかけは出来心で軽い気持ちでやった、これ以外にも2月以降5、6回にわたってカメラを設置し、2回撮影できた」と話しているということです。

市は「市民の信頼を1日も早く取り戻すべく、服務規律を見直す」としています。
引用元 : 東海テレビ 2019年7月3日 18時48分配信

区役所職員の公務員によるトイレ盗撮事件の続報で、逮捕当時のニュースは3月の記事で取り上げています。逮捕当初から略式命令、そして今回の懲戒処分に至るまで容疑としてはトイレに盗撮目的でカメラを設置したこととされており、実際に盗撮した行為での立件は無いようです。

盗撮被害者が現に存在している行為での立件が無ければ(カメラを設置しただけ)不起訴もあり得るのではと述べておりましたが、残念ながらそう甘くは無かったようで20万円の罰金刑となっています。ただ、この事件では被疑者自ら出頭してきて逮捕となっているのでこれはやや厳しいようにも思えます。

トイレに仕掛けていたカメラに自分が映り込んでいる可能性などを考え、捕まるのは時間の問題という思いなどがあって出頭したのかもしれませんが、結局罰金20万円という盗撮して普通に捕まったのに近い処分になるのであれば出頭せずにその他の罪証隠滅など悪あがきしていた方が相対的に「お得」になるのではとも考えられます。

実際には被疑者が特定され得る証拠ではなかったとしても証拠を押さえられたという不安などに堪え兼ねて自ら出頭するケースもある中、カメラの入手元等まで丹念に調べて捜査を進めるかどうかは現場の刑事による部分も大きいので、同様のケースでワンチャン捕まらない可能性に賭けて出頭して来なくなることもあり得るでしょう。

勿論盗撮目的でカメラを向けたり設置したりするだけで処罰の対象になる規定はこうした事件も網に掛けられるようにするためのものですが、一方で自首や出頭に対して何も無い結果になるのは今後の捜査に支障をきたす場合も出てくるかもしれません。

愛知県 迷惑行為防止条例 第2条の2

何人も、公共の場所又は公共の乗物(第三項に定めるものを除く。)において、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。
  1. 人の身体に、直接又は衣服その他の身に付ける物(以下「衣服等」という。)の上から触れること。
  2. 衣服等で覆われている人の身体又は下着をのぞき見し、又は撮影すること。
  3. 前号に掲げる行為をする目的で、写真機、ビデオカメラその他の機器(以下「写真機等」という。)を設置し、又は衣服等で覆われている人の身体若しくは下着に向けること。
  4. 前三号に掲げるもののほか、人に対し、卑わいな言動をすること。
第2項
何人も、学校、事務所、タクシーその他の不特定又は多数の者が利用することができる場所又は乗物(公共の場所又は公共の乗物に該当するもの及び次項に定めるものを除く。)において、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。
  1. 衣服等で覆われている人の身体又は下着をのぞき見し、又は撮影すること。
  2. 前号に掲げる行為をする目的で、写真機等を設置し、又は衣服等で覆われている人の身体若しくは下着に向けること。
第3項
何人も、住居、浴場、便所、更衣室その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所において、正当な理由なく、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。
  1. 人の姿態をのぞき見し、又は撮影すること。
  2. 前号に掲げる行為をする目的で、写真機等を設置し、又は人の姿態に向けること。

カフェのトイレで盗撮 42歳男逮捕 「ほかにも結構撮影した」

盗撮で執行猶予中の男が、東京・世田谷区のカフェのトイレにカメラを仕掛け、盗撮した疑いで逮捕された。

盗撮の疑いで3日に逮捕された容疑者(42)は2019年3月、世田谷区松原にあるカフェの男女共用トイレに、遠隔で操作できる小型のカメラを設置し、20代の女性ら6人を盗撮した疑いが持たれている。

容疑者は、2018年10月、盗撮した映像をネットで販売していたとして逮捕され、判決が出ていて、今回は執行猶予中の犯行だった。

調べに対し、容疑者は「ほかにも結構撮影しました」などと容疑を認めていて、警視庁は余罪を調べている。
引用元 : フジテレビ 2019年7月5日 12時36分配信
※被疑者の氏名部分を修正しております。

カフェでのトイレ盗撮事件ですが、被疑者は昨年もトイレ盗撮で捕まって公判請求され、執行猶予付きの判決が出ていたとのことで今回はその執行猶予中の再犯となったようです。

前回の事件については昨年の記事で取り上げており、その事件では盗撮による迷惑防止条例違反での逮捕の後、盗撮した動画を販売していたことによるリベンジポルノ防止法違反で再逮捕されています。先の記事では懲役2年前後に執行猶予4年程度と見ており、実際の判決がどうだったのか今回調べても見当たりませんでしたが、大体それに近いものだったのではないかと思われます。

他の報道によると判決は今年1月に出ていたようなのでそこから約半年での再犯、逮捕となります。しかし、盗撮行為は遅くとも3月には再開していたようで、今回の事件は3月の盗撮行為に対する後日逮捕のようです。捕まっても盗撮が止められないという性的嗜好なのかもしれませんが、この被疑者の場合は盗撮動画の販売という金銭目的の側面も強いように感じられます。

今回の事件は現時点ではまだ盗撮だけで、販売も再開しているかどうかはわかりませんが、販売の事実が無くても迷惑防止条例違反で公判請求されて実刑判決が下る見込みが高く、そうなれば前回の執行猶予が取り消されて3年程度は服役することになるかもしれません。

ところが、それで出所して職も何も失われた状態だとしても再び盗撮と販売を始めればまた稼ぐことができます。たいした元手が必要なわけでもありませんし、前回の事件で明らかになっているだけでも約1年で2千万円以上売り上げた実績があります。全てを失った無敵の人が性的嗜好を満たしつつ再起を図るにはもってこいの「仕事」と言えるのではないでしょうか。

なお、前回は盗撮されてその動画を販売されていた被害者からの相談が捜査の端緒でしたのでリベンジポルノ防止法違反で検挙することができていますが、今回はトイレ盗撮が先に出ているので再びリベンジポルノ防止法違反となるかどうかはわかりません。

今後の捜査で既に販売も再開している事実が出てこなければそもそもリベンジポルノ防止法違反にはなりませんし、仮に販売していたということになってもリベンジポルノ防止法違反は親告罪なので盗撮動画として販売された被害者を特定しなければなりません(おそらく今回の盗撮被害者とは別でしょう)。

リベンジポルノ防止法 第3条

第三者が撮影対象者を特定することができる方法で、電気通信回線を通じて私事性的画像記録を不特定又は多数の者に提供した者は、三年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
第2項
前項の方法で、私事性的画像記録物を不特定若しくは多数の者に提供し、又は公然と陳列した者も、同項と同様とする。
第3項
前二項の行為をさせる目的で、電気通信回線を通じて私事性的画像記録を提供し、又は私事性的画像記録物を提供した者は、一年以下の懲役又は三十万円以下の罰金に処する。
第4項
前三項の罪は、告訴がなければ公訴を提起することができない。
第5項
第一項から第三項までの罪は、刑法(明治四十年法律第四十五号)第三条の例に従う。

もしそれらの証拠を全て押さえて再びリベンジポルノ防止法違反での立件もできればさらに長く服役することになるかもしれませんが、リベンジポルノ防止法違反が無くても盗撮の方で常習として起訴される可能性もありますのでトータルで3年以上の服役となることも考えられるのではないでしょうか。

金銭目的と言い切るにはまだ早いかもしれませんが、いずれにしてもこれで服役しても出所後にまたすぐ再犯するのではないかという印象を持ってしまう事件です。

盗撮目的で女子トイレに侵入か、大阪地検事務官の男逮捕

大阪地検特捜部の検察事務官の男が、盗撮目的で女子トイレに侵入したとして逮捕されました。

建造物侵入の疑いで逮捕されたのは、大阪地検特捜部の検察事務官の容疑者(28)です。調べによりますと、容疑者は6日午前0時すぎ、大阪市中央区の飲食店の女子トイレに盗撮目的で入った疑いがもたれています。当時、トイレに入っていた20代の女性が壁の下の隙間からスマートフォンが差し出されていることに気づき、店員に相談、店員が女子トイレにいた容疑者を確認したということです。

警察の取り調べに対し、容疑者は「酒に酔って気持ちが悪くなり女子トイレに入り吐いていた」と容疑を否認しているということです。警察はスマートフォンの画像などを調べる方針です。
引用元 : MBS 2019年7月6日 17時59分配信
※被疑者の氏名部分を修正しております。

検察事務官によるトイレ盗撮事件です。トイレ盗撮でもカメラを設置するスタイルの盗撮ではなく個室の仕切りの隙間からスマホを差し入れたというものですが、被疑者は容疑を否認しているようです。

否認していたと言ってもその供述が「酒に酔って気持ちが悪くなり女子トイレに入り吐いていた」とされており、盗撮したのかしていないのかという点が出ていないのは逮捕容疑が今のところ建造物侵入だけなので女子トイレへの立ち入りに正当な理由があったのかどうかに焦点が当てられているためと思われます。

刑法 第130条

正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、又は要求を受けたにもかかわらずこれらの場所から退去しなかった者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

もっとも、建造物侵入については酒に酔って吐いていたという正当な(やむを得ない)理由があったとして否認しているので、結果として盗撮行為についても否認ということになるのではないでしょうか。

ただ、女子トイレへの立ち入りにはそうした理由があったがその後盗撮したくなった(盗撮目的で女子トイレに立ち入ったのではない)、として盗撮は認めても建造物侵入は否認するというロジックもあり得るところではあります。

「警察はスマートフォンの画像などを調べる方針」とのことなので盗撮行為の有無はさて置いてまずは建造物侵入で逮捕、今後盗撮した事実あるいは盗撮目的でスマホを差し入れた事実などが確認できれば迷惑防止条例違反でも逮捕ということになろうかと思われます。大阪府の迷惑防止条例では盗撮目的でスマホを向けただけで処罰の対象になりますので後者であってもアウトとなります。

大阪府 迷惑防止条例 第6条

何人も、次に掲げる行為をしてはならない。
  1. 人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、公共の場所又は公共の乗物において、衣服等の上から、又は直接人の身体に触れること。
  2. 人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、公共の場所又は公共の乗物における衣服等で覆われている内側の人の身体又は下着を見、又は撮影すること。
  3. みだりに、写真機等を使用して透かして見る方法により、公共の場所又は公共の乗物における衣服等で覆われている人の身体又は下着の映像を見、又は撮影すること。
  4. 前三号に掲げるもののほか、人に対し、公共の場所又は公共の乗物において、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような卑わいな言動をすること。
第2項
何人も、みだりに、公衆浴場、公衆便所、公衆が利用することができる更衣室その他公衆が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいる場所における当該状態にある人の姿態を撮影してはならない。
第3項
何人も、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、教室、事務所、タクシーその他の不特定又は多数の者が出入りし、又は利用するような場所又は乗物(公共の場所又は公共の乗物を除く。)における衣服等で覆われている内側の人の身体又は下着を見、又は撮影してはならない。
第4項
何人も、第一項第二号若しくは第三号又は前二項の規定による撮影の目的で、人に写真機等を向け、又は設置してはならない。

今後の捜査でスマホから盗撮したデータが見つかれば迷惑防止条例違反となるのは間違い無いと思われますが、盗撮に及ぶ前だったなどでデータが無かった場合はこの事件では否認しているので微妙なケースになってくるかもしれません。

仕切りの隙間からスマホを差し入れた証拠が被害者の証言以外に無い可能性があり、酒に酔って気持ち悪くなったのでやむを得ず女子トイレに入って吐いたことが嘘だという立証もなかなか難しいところです。

検察事務官というと常日頃から刑事事件の被疑者らと相対していて盗撮や建造物侵入で捕まればどうなるのかは熟知しているはずなのでそうした行為からは遠い人たちだと考えられますが、逆に言うと今回の事件における証拠の乏しさ(盗撮データが無いと仮定する場合)を理解していて、否認しても突っ込めないだろうという目算が立っているのではとも考えられます。

検察事務官が女子トイレで捕まっておいて往生際が悪いように見えるので深読みしてしまいますが、盗撮データが見つかって迷惑防止条例違反が立証できれば罰金30万円、データは無くとも盗撮目的でスマホを差し入れたことや女子トイレに侵入したことが認定されれば罰金10~20万円といったところではないでしょうか。

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