盗撮などの性犯罪での逮捕やその前後に関する情報を配信してまいります。

盗撮で逮捕される日

ニュース考察

先週の盗撮事件ニュース(7月30日~8月5日)

更新日:

先週報道された盗撮に関するニュースに触れてまいります。

女子学生を盗撮し「ばらまかれたくなかったら…」と脅す 会社員の男逮捕

兵庫県警灘署は30日、強要未遂の疑いで、神戸市東灘区の会社員の男(32)を逮捕した。

逮捕容疑は、5月8日午後3時半すぎ、同市灘区のJR六甲道駅前路上で、西宮市の女子大学生(21)に、下半身を盗撮した動画を見せて「ばらまかれたくなかったら付いて来て」などと脅した疑い。同署の調べに男は「付いて来てとは言ったが、ナンパで声を掛けたつもりだった」と容疑を一部否認しているという。

同署によると、男は同市中央区のJR三ノ宮駅から女子大学生の後をつけ、駅構内などで盗撮していたという。女子大学生が「警察を呼びますよ」と言うと、男はその場から立ち去った。
引用元 : 神戸新聞 2018年7月30日 17時28分配信

強要未遂の疑いとのことで盗撮事件ではありませんが、自分で撮った盗撮動画をネタにして女性を脅したという事件として報じられています。付いて来るように脅してその後に何を企てていたのかは定かではないものの、さらなる性的な加害を目論んでいたのであろうことは想像に難くありません。

風呂やトイレでの盗撮、あるいは性行為等を撮影したネタで脅すならまだしも、スカート内の下着や下半身程度のネタでは弱すぎてこの事件のように被害者女性から反撃されるリスクなどは考えなかったのでしょうか。場合によっては脅したその場で騒ぎになって捕まることも考えられます。

しかし、AVや漫画の見過ぎだろうとしか思えない幼稚な手口に見える一方、果たして今回の事件が最初だったのかという疑いも出てきます。過去に被疑者の目論見通り、気が弱い女性などが断ったり立ち去ったりできずさらなる被害を受けたこともあったかもしれません。

警察でも当然そうした可能性は考えているでしょうから、過去に同様のことを行っていた形跡は無いかなど調べているでしょう。

なお、強要罪は未遂でも罰せられる上に、罰金刑が定められておらず懲役刑のみの比較的重い罪です。

刑法 第223条

  1. 生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者は、3年以下の懲役に処する。
  2. 親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者も、前項と同様とする。
  3. 前2項の罪の未遂は、罰する。

略式起訴からの罰金というコースがありませんので不起訴か公判請求かということになります。不起訴で終わらせるにはまず示談を成立させたいところですが、被害届または告訴を受理した警察が3か月近くかけて捜査した上で逮捕に至っており示談は難しそうにも思えます。

公判請求されて懲役1年に執行猶予3年といった程度の判決が下る可能性もありますが、この事件では恐喝や脅迫のような(本来狙っていたと見られる)具体的な要求を行う前段階としての強要未遂と考えられますので、もし余罪が無いならば反省の度合い等によっては示談が成立しなくても不起訴ということはあるかもしれません。

職員のスカート内盗撮 60歳の男性課長を懲戒免職 SDカードに動画177本、数年前から繰り返す

女性職員のスカートの中を繰り返し盗撮したとして、和歌山県日高川町は男性課長(60)を懲戒免職処分にしたと発表した。処分は28日付。

日高川町によると、課長は7月9日、同町役場の窓口で来庁者の応対をしていた女性職員の背後から、スカートの下にデジタルカメラを差し入れ、3回にわたって動画を撮影したという。今月7日に庁内に設置したばかりの防犯カメラの点検時に課長の盗撮が発覚した。

課長が所持していたSDカード2枚を同町が確認したところ、約1年前からの、複数の女性職員のスカート内などを写した動画177本と、女性職員の横顔などの写真データ602枚が見つかったという。

同町の調べに対し、課長は平成23年ごろから盗撮を繰り返していたと認め、「自分で見るためだった」と話しているという。
引用元 : 産経新聞 2018年7月31日 16時57分配信

平成23年頃から約7年間、職場で同僚や部下のスカート内や横顔などを盗撮して続けていた公務員となると、この事案では管理職という立場もありますので懲戒免職もやむなしでしょうか。60歳ということで定年退職も見えていたでしょうが課長まで務めたことで得られるはずだった多額の退職金も失うことになったのかもしれません。

一方、この記事では警察に届け出たというような記述が無く、懲戒免職で手を打つということで内々で処理して被害者含め警察には訴え出ないことにしたのかもしれません。和歌山県の迷惑防止条例では職場での盗撮が処罰できない可能性も考えて確認してみたところ、そういうわけでもなさそうです。

和歌山県 迷惑防止条例 第4条

何人も、公共の場所又は公共の乗物において、他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安を覚えさせるような方法で、次の各号に掲げる行為をしてはならない。
  1. 着衣等の上から、又は直接他人の身体に触れること。
  2. 着衣等で覆われている他人の下着又は身体(以下「下着等」という。)をのぞき見ること。
  3. 着衣等で覆われている他人の下着等を撮影し、又は撮影する目的で写真機等を向け、若しくは設置すること。
  4. 前3号に掲げるもののほか、卑わいな言動をすること。
第2項
何人も、公共の場所又は公共の乗物において、写真機等を使用して着衣等を透かして見る方法により、みだりに着衣等で覆われている他人の下着等の映像を見、又は撮影してはならない。
第3項
何人も、次に掲げる場所又は乗物において、他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安を覚えさせるような方法で、着衣等で覆われている他人の下着等を撮影し、又は撮影する目的で写真機等を向け、若しくは設置してはならない。
  1. 集会場、事務所、教室その他の特定かつ多数の者が利用するような場所
  2. バスその他の特定かつ多数の者が利用するような乗物
  3. タクシーその他の不特定の者が利用するような乗物(公共の乗物を除く。)
第4項
何人も、浴場、更衣室、便所その他の人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいる場所にいる人に対し、みだりに、次の各号に掲げる行為をしてはならない。
  1. 姿態をのぞき見ること。
  2. 姿態を撮影し、又は撮影する目的で写真機等を向け、若しくは設置すること。
  3. 前2号に掲げるもののほか、卑わいな言動をすること。

町役場そのものは公共の場所と解釈できますが、この元課長が盗撮に及んでいたと見られる窓口の奥側の職員用エリアはどうなのかというと解釈が分かれそうです。しかし、これが公共の場所でないとしても職場は第3項第1号に該当すると考えられますので、この盗撮行為には迷惑防止条例違反が適用できると思われます。

記事になっていないだけで警察への被害届は既に出されていて事件化している可能性もありますが、本来はそうなるべき行為と言えますので自業自得と言う他無いでしょう。

それにしても7月に設置したばかりの防犯カメラに盗撮の瞬間が捉えられ、それが7月の内に防犯カメラ点検により発覚、随分と手際が良くスピーディーな展開にも思えます。もしかすると、挙動不審で怪しまれていた元課長の盗撮行為の証拠を押さえる目的で設置された防犯カメラだったのかもしれません。

池袋で盗撮 静岡県職員 停職6カ月処分

静岡県は31日、女性3人のスカートの中を盗撮したなどとして東京都の迷惑防止条例違反などで送検された県健康福祉部の出先機関に勤務する男性主任(31)を同日付で停職6カ月の懲戒処分にしたと発表した。

県によると、男性主任は3月11日午後5時55分ごろ、東京都豊島区の池袋駅西口の上り階段で、女性3人のスカートの中に腕時計型カメラを差し向けて動画を撮影。その際、盗撮行為をとがめた20代の男性の左手にかみつき、もみ合っているところを警視庁池袋署に現行犯逮捕された。20代の男性は1週間の軽傷を負った。

男性主任は同月13日に東京都の迷惑防止条例違反と傷害容疑で東京区検に送検されたが、6月12日に不起訴(起訴猶予)処分になった。男性主任は仕事上などのストレスを解消するために昨年9月ごろから月に1、2回、盗撮行為をしていたといい、「あまりにも愚かな行為をしてしまい、職場などに迷惑をかけて申し訳ない」と反省しているという。
引用元 : 産経新聞 2018年7月31日 17時11分配信

こちらも公務員による盗撮事件で、腕時計型カメラによる盗撮に加え現場で暴れて目撃者の男性に傷を負わせた疑いで現行犯逮捕されているにも関わらず刑事処分としては不起訴となっています。

盗撮の手口が比較的悪質で、盗撮を咎めた目撃者への傷害もあって不起訴というのは相当寛大な処分に思われますが、被害者との示談成立などの事情があったのでしょうか。

迷惑防止条例違反は親告罪ではないので、現実の運用として被害者からの被害届や告訴が立件のポイントになってはいても、それらが無くても検察庁への送致には支障はありません。しかし、盗撮に関しては被害者が気付かずにそのまま立ち去っていてどこの誰だかわからないままという可能性はあります。

そうなると迷惑防止条例違反では略式を含めて起訴は避けられることがありますので、こちらは被害届が出ていると思われる傷害の方で被害者(盗撮の目撃者)と示談できれば不起訴ということはあり得ると思います。

また、事件発生が3月11日で刑事処分決定が6月12日、約3か月空いているということは処分決定まで勾留されていたわけではなく釈放されていたと見られますので、元々身柄の拘束を続けるほどの事件ではないと判断されていたのでしょう。

なお、あくまで警察発表、新聞発表なので実際の供述なのかどうかはわかりませんが、「職場などに迷惑をかけて申し訳ない」という被害者が先に立たない弁は盗撮常習者に見られる傾向です。

この事件で捕まるまでに当日だけで3人盗撮していた点や腕時計型のカモフラージュカメラを使用する手口も踏まえて考えると「昨年9月ごろから月に1、2回、盗撮行為をしていた」というのは過少申告のようにも思えます。

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