盗撮などの性犯罪での逮捕やその前後に関する情報を配信してまいります。

盗撮で逮捕される日

ニュース考察

先週の盗撮事件ニュース(9月11日~9月17日)

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先週報道された盗撮に関するニュースに触れてまいります。

盗撮で巡査長が懲戒処分受け退職、石川県警が公表せず

石川県警の20代の男性巡査長が、女性を盗撮したとして7月28日付で減給10分の1、6カ月の懲戒処分を受けた後に退職し、石川県迷惑行為等防止条例違反の疑いで8月1日に書類送検されていたことが12日、県警への取材で分かった。

県警は懲戒処分を「非勤務日の行為だった」として公表せず、退職後の書類送検は「任意捜査であったため」として発表していなかった。

書類送検容疑は6月、県内の遊技施設で、小型カメラで女性の顔や体を隠し撮りした疑い。目撃者が通報した。監察課によると、当時元巡査長は非勤務日で、県警の任意での聴取に対し、容疑を認めているという。

県警の舟山修監察課次席は「関係者に深くおわびする。職員に対する身上指導や職務倫理教育を徹底し再発防止に努める」とコメントした。
引用元 : 産経新聞 2017年9月12日 13時15分配信

前回の記事で京都府警の警察官による事件に触れていますが、今度は石川県警の警察官の似たような内容の記事です。盗撮関連以外でもこのように内々で処理して公表していないケースは少なくないのでしょう。

非勤務日の行為だったとのことですが、警察官でもそれ以外の公務員でも、あるいは公務員ではなくとも、何らかの犯罪に及んで捕まる人の多くはプライベートの時間帯にやっているものなので理由にならないと感じますが…。

ところで、女性の顔や体を隠し撮りしたという一見すると盗撮にあたるのかどうか微妙な表現になっているのもやや気になります。スカート内の下着などまで盗撮していたのであれば普通はそのように書かれますが、顔や体など衣服に覆われていない部分や衣服の上からの撮影で検挙されたのでしょうか。

この辺りの解釈もしばしば議論になりますが、押収したカメラに記録されていたデータ等から、衣服の上からであっても胸やお尻、太もも等を特に狙って撮影していたことなどが確認できれば卑わいな言動として迷惑防止条例違反となるケースはあります。

詳しく書かれていないだけで下着などまで盗撮していたのかもしれませんが、盗撮に関しては「見えているもの」を撮ったときの解釈が都道府県によって、または担当する刑事等によって、あるいは状況によってもまちまちなので1つの事例が普遍的な解釈にはなり得ません。

「スカート内の下着等が見えていたから撮った」というのがアウトなのは当然ですが、いわゆる姿撮りでも逮捕される恐れはあります。

種子島で盗撮疑い広島の大学生逮捕 実習船内、女性浴室で

鹿児島県警種子島署は12日、停泊中の大学実習船内で女子学生の浴室を盗撮したとして、県不安防止条例違反の疑いで、広島県東広島市西条町田口の大学生(21)を逮捕した。

逮捕容疑は、11日午後7時ごろ、種子島の西之表港(鹿児島県西之表市)で、実習船の女性浴室にタブレット端末を置き、女子学生2人を撮影したとしている。

署によると、容疑者と女子学生は同じ大学。実習の一環で寄港していた。女子学生が端末を見つけ、船の関係者が通報した。
引用元 : 産経新聞 2017年9月12日 19時4分配信
※被疑者の氏名部分を修正しております。

不安防止条例というあまり聞き慣れないワードが目に留まったので確認したところ、鹿児島県におけるいわゆる迷惑防止条例が「公衆に不安等を覚えさせる行為の防止に関する条例」として制定されているためのようでした。

条例の内容も名称も都道府県ごとにまちまちではありますが、盗撮に関する部分は鹿児島県の不安防止条例も他とそれほど大きな違いはありません。「記録しようとすること」が盗撮目的でカメラ等を差し向けたり設置したりすることと考えれば比較的厳しめの規定になっているでしょうか。

鹿児島県 不安防止条例 第2条の2

何人も,正当な理由がないのに,公共の場所にいる者又は公共の乗物に乗っている者に対し,著しく羞恥させるような又は不安を覚えさせるような次に掲げる行為その他の卑わいな言動をしてはならない。
  1. 衣服その他の身に着ける物(以下この項及び次項において「衣服等」という。)の上から又は直接身体に触れること。
  2. 衣服等で覆われている人の下着又は身体をのぞき見すること。
  3. 写真機その他の撮影する機能を有する機器(次項第2号において「写真機等」という。)を使用して,衣服等で覆われている人の下着又は身体の映像を記録し,又は記録しようとすること。
第2項
何人も,正当な理由がないのに,公衆浴場,公衆便所,公衆が利用することができる更衣室その他の人が通常衣服等の全部又は一部を着けない状態でいるような場所において当該状態でいる者に対し,著しく羞恥させるような又は不安を覚えさせるような次に掲げる行為をしてはならない。
  1. 人の下着又は身体をのぞき見すること。
  2. 写真機等を使用して,人の下着又は身体の映像を記録し,又は記録しようとすること。
第3項
何人も,正当な理由がないのに,集会場,事務所,教室その他の特定かつ多数の者が利用するような場所にいる者に対し,第1項第3号に掲げる行為をしてはならない。

また、この事件では船の中の浴室というやや特殊な現場になっていますが、この場合は公共の場所または公共の乗物ではないと考えられますので適用されているのは第2項または第3項でしょうか。実習船とのことで公衆が利用できる場所でもないと見られますので第3項かもしれません。大学で実習を受けている学生が利用する浴室であれば特定かつ多数という条件に当てはまると考えられます。

鹿児島県の不安防止条例では公共の場所ではない場所も含めて比較的広く網をかけられるようになっていますが、他県では第3項にあたる(主に職場や教室などでの犯行を想定していると思われる)規定が無い場合もありますので場所が違っていたら迷惑防止条例違反などでは逮捕できなかった可能性があります。

スマホ盗撮の高校教師「懲戒免職」 女子高生などのスカート内

県教委は15日、女性のスカートの中をスマートフォンで盗撮したとして、平工高(いわき市)の男性教諭(30)を懲戒免職にしたと発表した。処分は同日付。

県教委によると、男性元教諭は先月25日午後5時ごろ、帰宅途中に立ち寄った郡山市のディスカウントストアで女性のスカートの中を動画で盗撮し、郡山署から事情聴取を受けた。県教委の調査に対し、ほかにも昨年秋ごろから、いわき市や郡山市で複数回にわたり女子高校生を含む不特定の女性のスカート内を動画で盗撮したことを認めた。

男性元教諭は学校で盗撮したことはないと説明。「週に1~3日行ったことも全くなかったこともある。1日複数回の時もあり、特定できない」と話しているという。県教委は、女子高校生を含む女性に対し複数回にわたる盗撮を繰り返していたことなどを重くみて懲戒免職処分とした。

男性元教諭は2015(平成27)年度に採用されて以降、平工高に勤務し、先月26日から自宅待機していた。処分を受け「深く反省している」と話しているという。同校は15日、全校集会で元教諭の処分について生徒に報告した。16日には保護者会を開く予定。県教委は平工高の校長についても口頭訓告とした。
引用元 : 福島民友新聞 2017年9月16日 8時42分配信

「女子高校生を含む女性に対し複数回にわたる盗撮を繰り返していたことなどを重くみて」と処分理由が説明されていますが、本人が受け入れていれば仕方なくはあるものの他の事例と比べて懲戒免職はちょっと厳しいように感じます。

もっとも、減給などに留まっている事例でもその後本人から依願退職することも多いので結局職を失うことには変わりないのですが、処分の軽重にバラつきがあり、場合によっては後日訴訟沙汰になるなどややこしくなる点が単純に気になるところです。

この教員の場合、事件化されているのは先月25日の1件だけと見られ、その他の余罪部分についてはあくまで自己申告で裏付けはしていないと思われます。高校の教員が女子高生を含む女性のスカート内を盗撮したという点を県教委が重く見た気持ちはわからなくもないですが、この内容で懲戒免職だと訴訟や人事委員会への不服申し立て等でひっくり返される可能性もあるように思います。

もし後々免職が取り消された場合、処分時に遡って給与を支払うことになったりしますが公務員であれば当然ながらそれは税金から支払われることになります。風当たりが強くなっているとはいえポーズとして厳しい姿勢を示すのではなく、よくよく考えて処分内容を決めた方が良いのではと感じています。

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