盗撮などの性犯罪での逮捕やその前後に関する情報を配信してまいります。

盗撮で逮捕される日

ニュース考察

先週の盗撮事件ニュース(9月25日~10月1日)

更新日:

先週報道された盗撮に関するニュースに触れてまいります。

入浴施設内で23歳男性を盗撮 33歳無職男を逮捕 施設に9時間滞在? 川崎

入浴施設内で面識のない男性客の裸を撮影したとして、神奈川県警麻生署は県迷惑行為防止条例違反(盗撮)の疑いで、東京都稲城市平尾の自称無職の容疑者(33)を逮捕した。「間違いない」などと容疑を認めている。

逮捕容疑は、26日午後11時5分ごろから約10分間、川崎市麻生区片平の入浴施設内で、地方公務員の男性(23)=東京都多摩市=の裸をスマートフォンで動画撮影したとしている。

同署によると、脱衣所内で容疑者にスマホを向けられているのを不審に思った男性が取り押さえ、同店の従業員が同署に通報したという。容疑者は同日午後2時ごろには入店していたといい、同署はスマホの解析を進める方針。
引用元 : 産経新聞 2017年9月28日 10時25分配信
※被疑者の氏名部分を修正しております。

盗撮被害者の男女比のようなデータが見当たらないので詳しい実情はわかりませんが、まだまだ女性の被害者が多数を占めるとは思われるものの男性が被害を受ける盗撮事件の報道を目にすることも増えてきたように感じます。

この事件の被疑者が盗撮した動画を公開したり販売したりする意図は無かったかもしれませんが、男性を盗撮した画像や映像のニーズが一定程度あり、それらを比較的容易に売買できる環境ができあがっていることとも無関係ではないと考えています。こちらの記事などでは女性を盗撮した画像や映像の販売を想定して触れていますが、被害者が男性であっても本質的には同じことです。

販売する側にとっては女性を盗撮したものは競争が激しいレッドオーシャンであり、男性を盗撮したものはニーズが大きくない代わりに確実に購入する層が存在するブルーオーシャンとも言えるかもしれません。そうした背景があって男性が被害者になる盗撮事件を目にすることが多くなってきているとも考えられます。

その一方でこの事件に限らず、男性であってもスマホなどのカメラを向けられることを不審に感じて自ら被疑者を取り押さえるケースも多く見られます。男性でも盗撮されているかもしれないと注意を払う人が増えてきているということでしょう。

それにしても入浴施設に9時間も滞在していたというのは、最初から盗撮目的だったのでしょうか、相当の筋金が入っていることを感じさせます。ただ、この事件では脱衣所で取り押さえられているところ、脱衣所に長時間いるとも考えにくいので浴場と行ったり来たりしていたのでしょうか。「スマホを向けられているのを不審に思った」という以前に不自然な行動はあったのかもしれません。

電光石火の早業!スカートめくった瞬間に下着盗撮 被害相次ぐ 羽村

東京・羽村市で昨夜(28日)、女子生徒がスカートをめくられ、下着を盗撮されたとして、警察に110番通報が寄せられた。東京都内では最近、通行中の若い女性を狙ったスカートめくりが相次いで報告されている。

28日午後7時半ごろ、羽村市小作台1丁目のJR青梅線「小作駅」東口の商店街を自宅に向かって歩いていた女子生徒が、背後から近づいてきた男からスカートをめくられ、持っていた携帯電話のカメラでスカート内を盗撮される被害にあった。

女子生徒が大声で叫ぶと、男はそのままいずれかの方向に逃走したため、年恰好や服装などの特徴ははっきり覚えていないという。

都内では今月25日から26日にかけても杉並区の高井戸周辺でスカートめくりの被害が連続して起ったばかり。そのほかにも道を尋ねて去り際にスカートをまくられたり、携帯電話で下着を盗撮する事件も相次いでいる。

加害者は精神年齢が低く、「軽いイタズラ」のつもりでやっているのかもしれないが、迷惑防止条例違反の容疑で逮捕されたケースも報告されている。

また被害者がスマートフォンや携帯音楽プレーヤーなどを操作したり、イヤホンやヘッドホンを装着していたりすると、背後の不審者に気づくのが遅れる場合があるため、夜道の通行には注意してほしい。
引用元 : ハザードラボ 2017年9月29日 10時6分配信

前回の記事でもスカートをめくって盗撮する事件を取り上げていましたが、おそらく人(被害者)にもよると思われるものの意外とスカートをめくられても気付かないということはあるようで、その点に主眼を置いた盗撮動画も販売されています。

スカートをめくられることで引っ張られるような感触があったり、めくり上げたスカートが脚などに当たったりすれば気付くのでしょうが、そうしたものが無ければ主にエスカレーターなどで短時間めくる分には気付きにくいという盲点があるのかもしれません。

しかし、そうした映像を撮影することも含めて基本的には被害者に気付かれないようにする前提があると思われるところ、この記事で取り上げられている事件では気付かれて逃げるまでがワンセットになっているように感じられますので、そうしたスカートめくり盗撮とは状況がやや異なっています。

被害がスカートをめくられて盗撮されるという形になっているだけで、どちらかというと路上での通り魔的な痴漢に近いイメージでしょうか。夜間ということもあってライトやフラッシュなどが無ければ盗撮してもまともに撮れないでしょうから、少なくとも気付かれないようにという前提は無さそうです。

「迷惑防止条例違反の容疑で逮捕されたケースも報告」とされていますが、逮捕されるケースもあるというより間違いなく迷惑防止条例違反になる事件です。

ただ、神出鬼没的にいつどこで犯行に及ぶかわからない普通の盗撮事件ではなく、路上痴漢や露出などのようにある程度決まった活動範囲内で繰り返すタイプのようにも思われますので警察などの警戒状況次第ではいずれ捕まるのではないでしょうか。

佐賀県職員、盗撮で懲戒免職 商業施設、駅で繰り返す

佐賀県は29日、スマートフォンのカメラで女性のスカートの中の盗撮を繰り返していたとして、県土整備部建設・技術課の主事(30)を懲戒免職にした。2009年の入庁前から、多いときは週1回盗撮したと話しているという。

県人事課によると、主事は夏季休暇を取っていた9月11日午前11時20分ごろ、久留米市内の商業施設で、写真シール撮影機にいた10代女性のスカート下方にスマホを差し入れて動画を撮影した。女性が気付いて悲鳴を上げたため、逃走したが、警備員に取り押さえられた。

久留米署が任意聴取で動画を確認し、行為を認めた。福岡県迷惑行為防止条例(ひわいな行為の禁止)違反の疑いで久留米区検に書類送致する方針。

県人事課は12日以降、主事に聞き取りをした結果、入庁前の08年から盗撮を始め、県内や福岡県の商業施設、駅などで盗撮を繰り返していたという。10年ごろに県内の駅で盗撮し、職務質問を受けた際も、県には報告していなかった。
引用元 : 佐賀新聞 2017年9月30日 10時51分配信

頻度については別の報道でも月に1回か2回、多いときで週に1回程度とされており、仮に前者が過少申告だとしても普通の勤め人ならそれほど頻繁というわけでもないので1つの事件で懲戒免職は厳しいように感じるところです。

ただ、別の報道では上記の新聞記事で触れられていない盗撮の手口が掲載されており、そちらの方がやや気になります。

男性職員は今月11日、福岡県久留米市にある商業施設のゲームコーナーの写真シール機で遊んでいた女性を見つけ車いすで近づき、スカートの下にスマートフォンを差し入れて動画を撮影したということです。
引用元 : サガテレビ 2017年9月29日 18時58分配信

いわゆるプリクラを撮影中の女性を盗撮したという点は同様ですが、こちらでは車椅子で近づいたとされています。おそらく被疑者本人が車椅子に乗って近づいたという意味だと思いますが、もともと身体に不自由等があって車椅子の使用を余儀なくされているのでしょうか、またはそれを装うために車椅子を使用していたのでしょうか。

杖などに盗撮用の小型カメラを仕込む例もありますので身体の不自由な人を装うような後者のタイプであればより悪質と捉えられ、報道でもその点に触れるだろうと思われますがいずれの報道でもそれが無いということは前者でしょうか。

身体が不自由だったりするなどの社会的な弱者に対しては悪い人はいないようなイメージを持たれることもありますが、そうした不自由な点以外は健常者と何ら違うところはありません。盗撮のような性欲に根ざした犯罪に手を出すこともあるでしょう。刑務所でも身体が不自由だったりして高齢でなくとも常に松葉杖や車椅子を必要とする受刑者は少なくありません。

また、プリクラコーナーは男性のみでの立ち入りが禁止されていることもありますが、この事件の現場となった商業施設のゲームコーナーではそうした制限が無いのでしょうか。車椅子使用者だと咎められないといったような事情があったとしたらそれを逆手に取った犯行ということで悪質と見られたのかもしれません。

スマホを使って盗撮する場合、同じ高さにいる相手のスカート内へ差し入れるとなるとどうしても屈む動作が必要になりますが、車椅子に乗った状態だとそれが必要なく、手を伸ばすだけで良かったとも考えられます。

利点を活かしたとも言えるのでしょうか…。身体の不自由な人を装ったわけではなくてもそれはそれで悪質と見られたのかもしれません。

陸上大会狙い女子トイレ盗撮 26歳会社員の男逮捕 兵庫・加古川

兵庫県警加古川署は30日、県迷惑防止条例違反の疑いで、加古川市の会社員の男(26)を現行犯逮捕した。容疑を認めているという。

逮捕容疑は、同日午前8時20分ごろ、同市西神吉町鼎の加古川運動公園陸上競技場の女子トイレで、中学1年生の女子生徒(13)がいる個室にスマートフォンを差し入れ、動画を撮影した疑い。

同署によると、この日は同市中学新人陸上競技大会が行われており、男は「大会があるのを知って潜りこんだ」と話しているという。
引用元 : 神戸新聞 2017年9月30日 16時48分配信

先週の記事でもスポーツ競技大会が行われていた高校のトイレでの盗撮事件を取り上げています。この記事も学校ではありませんが大会開催中の陸上競技場にあるトイレでの盗撮事件ということで、被疑者の目の付けどころとしては似通っているように見られます。

学生のトイレ盗撮を狙う場合、最も効率が良いのは学校のトイレだろうと考えられますが、学校は基本的に部外者が自由に出入りできる場所ではないので関係者でない限り学校のトイレを狙うというのは難しいものがあります。

しかし、学生が参加する何らかの大会などが行われる会場は部外者でも出入りできる場合が多く、トイレを利用する人のうち学生の割合が大きくなると考えられますので、被疑者が「大会があるのを知って潜りこんだ」と供述しているようにそこに目を付けたのでしょう。

こうした大会などを狙った盗撮はこれまでも起きており、わかりやすいところでは野球などの大会で応援席にいるチアリーダーを盗撮するといった事件がありますが、今後は会場のトイレも警戒される場所に加わってくるのではないでしょうか。

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