韓国の陸上界で対策が遅れている“盗撮”の現状を母国の識者が警鐘を鳴らしている。日本でも対策が進む問題について、ユン・ヨチュン氏は「大韓陸上連盟や中高連盟は対策を施していない」と危惧している。
【動画】「パンツ落としたのか」 女子マラソンで話題を集めた海外ランナーが走る全身姿 韓国メディア「THE FACT」は「陸上解説者のもう一つの緊急提案」という記事を掲載。ユン・ヨチュン氏が韓国でも深刻化している陸上選手への“盗撮被害”について指摘したと報じた。
記事は「運動選手は若く、体格が秀でています。そして競技力向上のため、露出の多いユニホームを着ることが多い。当然、スポーツ写真や映像は、それ自体美しく、感動的な場合が多いです。ところがこれを性的な目的で悪用する事例があります。競技力よりも女性選手の見た目に注目し、特定の部位を集中撮影してSNSに流布するのです」と韓国の現状を紹介。陸上だけでなくバレー、体操などが狙われているという。
さらにユン・ヨチュン氏の「韓国でもこの問題は深刻です。10個ほどの動画作者がいるのが分かっており、増えているのが現状です。実業陸上連盟は専門の設備を使ったスタンドからの撮影を禁止したが、大韓陸上連盟や中高連盟は対策を施していない」と危惧する言葉を紹介した。
記事は、日本での対策例を紹介している。ミズノが昨夏のパリ五輪で、盗撮が難しくなる特殊素材の生地を用いたユニホームを制作したり、2023年には「性的姿態撮影等処罰法」を施行したり、現在開催中の日本インカレではスタンドからの撮影が原則禁止といった具合だ。「大切なのは、大会主催者がこのような撮影を積極的に摘発し、権利を守って(動画や写真による)収益創出を防ぐべきだということです」と、大会主催者が積極的に犯罪防止へ動くべきだとしている。
ユン・ヨチュン氏は5月21日、韓国・ミリャン(密陽)で行われた全国大会の男子3000メートル障害大学の部で、まるでジョギングのようなペースで走る選手に激怒。中継の解説として「これが大学陸上の現実です。陸上人として恥ずかしい」「もうこんな種目の中継はやめましょう」「本当に傷つきます。小学生だってもっと速く走りますよ」と、実況アナをさしおいて猛批判を展開し、話題を集めていた。
THE ANSWER - 2025/06/06 04:33