【ドローン空撮記】では"空撮ドローン"での遊びの楽しさを追求していきたい。美しい風景を地上から見るだけでなく、高い場所から接写したり、高空から見下ろしたり、水の上から風景を見るなど通常ではできない、空撮だからこそ見ることができる楽しさを紹介したい。
【画像】満開の桜をドローンで空撮! 桜の美しさを地上とは異なる視点で楽しめる 日本各地には様々な桜の名所がある。この桜をドローンで空撮することができれば、日常とは異なる視点で桜を楽しむことができる。今回筆者の地元である千葉県の上総一宮町といすみ市の2つの自治体に許可をもらい、桜を撮影した。
湖の周辺にある桜を水面の上から見ることができたり、桜を高い視点で楽しめ、さらに街道沿いの桜を鳥のような視点でその遠景を楽しむことができる。今回は価格と性能のバランスのいい空撮ドローン「DJI Mini 2 SE」に加え、360°の撮影が可能でアプリ上で視点を編集できる「DJI Avata 360」の2つのドローンで空撮をしてみた。
今回は満開の時期に空撮ができた。地上から見る風景とは全く異なる空撮ならではの桜の風景を楽しんでほしい。
■ 2つのドローンで桜を撮影! 今回は2つのドローンで桜を撮影した。「DJI Mini 2 SE」は高性能なDJIの空撮ドローンのラインナップの中で、比較的低価格で、バッテリーの稼働時間を増した空撮入門向けドローン。現在の最新ドローンと比べると障害物センサーなど機能が少ないところもあるが、空撮能力は充分である。
今回撮影に使用したもう1つの空撮ドローン「DJI Avata 360」は、2026年4月に発売されたばかりの最新モデル。ドローンの周りの風景360°すべてを録画する。このため映像編集ソフトで後から機体の側面に視点を固定しての映像や、カメラを下に向けずに真下の光景を撮ることができる。一方で球体上に映像を記録しているため、特に近くの風景が魚眼レンズのように歪みが生まれる。この映像特性を活かした編集が求められる。
「DJI Mini 2 SE」は前方にカメラが固定されているため、例えば桜の木を視界に収めながら横にスライドするといった、実際にカメラを構えているような操縦方法も求められる。「DJI Avata 360」なら桜の側面を飛ぶだけでも自由な視界設定が可能なため、操縦しやすく、アトカラよりユニークな編集が加えられる。さらに撮影ポイントを設定することでドローンがずっとそのポイントを見続けるような「インテリジェントトラッキング」や、視点を様々な方向へ移動させる編集もできる。
「DJI Mini 2 SE」は自分が望んだ映像を撮るのには、カメラの向きを考えた操縦スキルが必要となる。「DJI Avata 360」はある程度アバウトに被写体を撮影でき、映像編集でこだわることができるが、レンズ状のゆがみが出る独特の癖がある。2台のドローンがあることで映像表現の幅が広がるのだ。
ドローンを飛ばすためにはルールが設定してあるだけでなく、今回の様に広範囲で桜が咲いている場所の撮影は、きちんと地方自治体に申請し、撮影の許可を得る必要がある。今回の記事で「自分も飛ばしてみたい」と思っていただき、挑戦していただきたいが、空撮をきちんと楽しむために、ルールと安全は心がけてほしい。
■ 山の中の湖に咲く桜、という雰囲気の風景が楽しめる「一宮町・洞庭湖」 最初の撮影は一宮町の「洞庭湖(どうていこ)」である。農業用水をためておく人工的な“ため池”だが、深山の湖のような雰囲気、そしてその周囲に桜は独特の風情がある。早速動画でその風景を楽しんでほしい。
今回は平日の早朝の撮影だったため人の数は少なかったが、細い道、うっそうと茂った木々、そして湖は地元の観光スポットの1つで、ドライブや、ハイキングで訪れる人もいる。千葉には高い山はないが、まるで山奥を進んでいるような雰囲気が楽しめる。ちなみにこの洞庭湖という名前の由来は江戸時代まで遡り、中国の2番目に大きな淡水湖・洞庭湖から一宮藩主がつけたとのことだ。
洞庭湖でのドローンでの撮影の大きな魅力は、通常では見ることが難しい桜を真上から見下ろしたり、高いところにある桜を至近距離で見ることができるところだろう。そして何よりも湖面から桜を見ることができることが大きい。さらに今回に関しては「DJI Avata 360」の映像の終盤部分、洞庭湖を高空から撮影した風景は、空撮ドローンならではのアングルだ。
■ 街道沿いを彩る桜を上空から眺める楽しさ、「いすみ市・札森さくら街道」 いすみ市の札森(さつもり)さくら街道は、周辺の住民達の管理運営によっての植栽がきっかけとなり、現在は1.2キロメートルにわたる桜が咲く名所となっている。2014年からは夜桜向けのライトアップがされており、今回の撮影でも多くの人が桜を見に来ていた。
ドローンでのこのさくら街道を撮影することで、街道沿いに咲く桜を見下ろしたり、桜の上を飛行して独特の風景を見ることができる。こちらも田んぼの上や、上空からの風景など、普段では見ることができない視点で桜を楽しむことができた。
空撮ドローンを使用することで、手軽に、美しい風景を撮影できる。ただ、ドローンで空撮するためにはいくつか守らなくてはいけないルールがある。まず重量100g以上のドローンはすべて国交省のドローン情報基盤システム「DIPS」に登録する必要がある。これを登録せずに100g以上のドローンを飛ばすことができない。さらに撮影を行うためには許可を得なければならない。今回は各自治体に撮影場所、撮影時間をあらかじめ連絡して許可を得ている。安全にも細心の注意が必要だ。
徐々に視点をあげて桜を楽しむ。高空から見下ろし1km以上続く桜街道を映し出す。空撮ドローンは簡単な操作で、これまで体験できなかった非日常の風景を手軽に撮影することができる。従来の桜の楽しみ方と全く異なる体験が可能だ。
田んぼの上や湖面からの桜。横にスライドし視界のすぐそばを桜が通り抜けていく様子。空撮ドローンが映し出す風景は普段見ている風景に全く新しい視点を与えてくれる。ぜひ空撮ドローンを手にして、この"新しい視界"を楽しんでほしい。
HOBBY Watch - 2026/05/12 00:00