今年の日本はどうやら、“AIグラス元年”ともいえる年になりそうだ。米MetaとRay-Banがコラボした「Ray-Ban Meta」は2023年に登場しているが、国内発売はなかった。だが今年は中国メーカーが続々と日本市場向けに投入している。
【画像14枚あり】ディスプレイ部は細く、やや上側にある 1月15日、香港に拠点を置くSOLOS Technology LimitedはマイクとスピーカーのみのAIグラス「AirGo3」を、全国のビックカメラのメガネ取り扱い各店およびビックカメラ・ドットコムで販売開始した。
2月には「Rokid スマートAIグラス」がクラウドファンディングサイトの「Makuake」に登場、7月10日より一般販売も開始された。
5月にはMetaの「Ray-Ban Meta(Gen 2)」および「Oakley Meta」の日本国内での販売を開始、度付きレンズに変更できるということで、大きな注目を集めた。また8月26日からは、ブランドコラボなしの「Meta Glasses」の発売も開始されている。
そして9月4日から予約販売が開始されたのは、RayNeoの「RayNeo iO スマートグラス」(以下、RayNeo iO)だ。ディスプレイとマイクはあるが、カメラを搭載しないということで、昨今騒がれているAIグラスの盗撮問題とは無縁のプライバシーに配慮した設計が特長だ。
今回はRayNeo iOのサンプルをご提供いただいたので、試しているところである。盗撮問題はあってもカメラはないとなぁ、と考える人も多いと思うが、カメラなしAIグラスはどのような方向性なのだろうか(機材協力:RayNeo)。
RayNeo自体は21年に中国の深圳(シンセン)で創業したスマートグラスメーカーで、これまで日本ではARグラスを中心に展開してきた。1モデルだけARとAIが一緒になった「RayNeo X3 Pro AI+AR グラス」という製品もあるが、日本向けに、AIグラスだけに機能を絞った製品はRayNeo iOが最初となる。
サングラス型ではないAIグラスは、概ね黒縁のウェリントンタイプである。普通のメガネとしては顔の印象が大きく変わるので、あえて顔を隠したいとか、印象を大きく変えたいといった目的がなければ、好んで選択するタイプではない。
一方、RayNeo iOは比較的細身のフレームを採用し、レトロながら一般的なメガネに近いデザインとなっている。カラーもDune(ゴールド)とPolar Night(ダークグレー)の2色展開だ。今回は Polar Nightをお送りいただいている。
両レンズ部分にディスプレイが仕込まれている。位置はやや上側に寄せていて、表示範囲も縦が短い。情報を読む際には、ちょっと視線を上に向けるといった格好になる。
テンプルの先端が太くなっており、おそらくこの部分にバッテリーや基板部などがあると思われるが、テンプル自体は航空宇宙グレードのチタン合金で、一見するとただのよくあるメタルフレームのように見える。この中におそらくフレキケーブルが通っているのだろう。
充電ポートは両レンズのブリッジ部分にある。標準で付属するのはクリップ型の充電アダプターだが、メガネケース内にバッテリーを搭載し、ケースに入れるだけで充電可能な「RayNeo iO用充電メガネケース」も販売されている。
防塵・防滴性能はIP54で、重量は約33gとかなり軽量だ。一般的なメガネよりは多少重いが、長時間装着していても苦にならない。また鼻あてもフレーム一体型ではなく微調整可能だ。ただテンプル部はほとんど「しなり」がないので、掛け心地は多少硬めである。それでもフレームにカメラもLEDライトもなく、普通のメガネに見える。
ただ、このメリットが発揮されるまでにはまだ少し時間がかかりそうだ。AIグラスによる盗撮問題は主に米国や中国で訴訟などが起こされているものの、日本ではAIグラス自体がまだそれほど普及していないこともあり、問題自体があまり認知されていない。だがユーザーが増えれば、海外同様の問題が顕在化してくるだろう。その時に、普通のメガネに見える、撮影機能がないというメリットがどれぐらいなのか、正確に分かるはずだ。
外見から普通のメガネと違うということに気づく部分が、右のヒンジ部分に取り付けられたリューズだ。これを押して機能表示、回転で機能選択、といった使い方になる。またAIに対するコマンド入力画面は、「OK RayNeo」といったウェイクワードで起動するが、リューズの2回押しでも同様に起動する。
ITmedia NEWS - 2026/09/08 08:50