盗撮などの性犯罪での逮捕やその前後に関する情報を配信してまいります。

盗撮で逮捕される日

ニュース考察

先週の盗撮事件ニュース(5月11日~5月17日)

更新日:

先週報道された盗撮に関するニュースに触れてまいります。

県庁内女子トイレで盗撮 県秘書課職員を逮捕「小型のカメラを設置して何度も盗撮したことに間違いありません」/和歌山

県庁内の女子トイレに小型カメラを設置して盗撮したとして、県職員の男が今日、和歌山西警察署などに県迷惑防止条例違反などの疑いで逮捕されました。逮捕されたのは、和歌山市神前の県秘書課主査37歳です。

警察の調べによりますと、容疑者は、今年3月25日の午後9時過ぎと28日午前11時30分頃、県庁内の女子トイレに侵入して個室に小型カメラを設置し、20歳代から30歳代の県関係の女性を盗撮したとして、建造物侵入と県迷惑防止条例違反の疑いが持たれています。別の女性がカメラを見付け、県の職員が3月30日に警察に届け出ました。

容疑者は「県庁の女子トイレに入り、小型のカメラを設置して何度も盗撮したことに間違いありません」と供述し容疑を認めているということで、警察では余罪があるとみて調べています。事件当時、容疑者は、県警の職員に出向中でした。
引用元 : テレビ和歌山 2020年5月13日 18時57分配信
※被疑者の氏名部分を修正しております。

県職員の公務員によるトイレ盗撮事件です。3月下旬というと不要不急の外出を避けるように呼びかけられてはいましたが、現場となった県庁では概ね通常通り稼働していたと思われますので県庁内のトイレを狙うのであれば外出自粛の影響はそこまで大きくなかったのかもしれません。

トイレに仕掛けた小型カメラがバレて発覚したと見られますが、「20歳代から30歳代の県関係の女性を盗撮した」とされており発覚した時点で既に盗撮された被害者がいたようです。そのため逮捕容疑はトイレにカメラを仕掛けた盗撮準備行為に留まっておらず、さらに建造物侵入も加えられています。

警察に届けられた得物のカメラに被疑者本人が映り込んだデータが記録されていて特定されたのかもしれませんが、当時被疑者は県警へ出向していたようでそれも特定の要因だった可能性はあります。県庁内の防犯カメラを調べて被疑者がカメラを仕掛けに来たのが捉えられていれば出向中の職員が何をしに来たのかという事にもなるでしょう。

なお、和歌山県の迷惑防止条例ではトイレの盗撮は勿論、盗撮目的でトイレにカメラを仕掛けるだけで処罰の対象になる規定がありますので仮にこの事件で盗撮に成功する前にバレて盗撮できていなかったとしてもアウトになります。

和歌山県 迷惑防止条例 第4条

何人も、公共の場所又は公共の乗物において、他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安を覚えさせるような方法で、次の各号に掲げる行為をしてはならない。
  1. 着衣等の上から、又は直接他人の身体に触れること。
  2. 着衣等で覆われている他人の下着又は身体(以下「下着等」という。)をのぞき見ること。
  3. 着衣等で覆われている他人の下着等を撮影し、又は撮影する目的で写真機等を向け、若しくは設置すること。
  4. 前3号に掲げるもののほか、卑わいな言動をすること。
第2項
何人も、公共の場所又は公共の乗物において、写真機等を使用して着衣等を透かして見る方法により、みだりに着衣等で覆われている他人の下着等の映像を見、又は撮影してはならない。
第3項
何人も、次に掲げる場所又は乗物において、他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安を覚えさせるような方法で、着衣等で覆われている他人の下着等を撮影し、又は撮影する目的で写真機等を向け、若しくは設置してはならない。
  1. 集会場、事務所、教室その他の特定かつ多数の者が利用するような場所
  2. バスその他の特定かつ多数の者が利用するような乗物
  3. タクシーその他の不特定の者が利用するような乗物(公共の乗物を除く。)
第4項
何人も、浴場、更衣室、便所その他の人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいる場所にいる人に対し、みだりに、次の各号に掲げる行為をしてはならない。
  1. 姿態をのぞき見ること。
  2. 姿態を撮影し、又は撮影する目的で写真機等を向け、若しくは設置すること。
  3. 前2号に掲げるもののほか、卑わいな言動をすること。

盗撮目的でカメラを設置しただけに留まらず、現に撮影までしていますので第4項第2号に該当していると考えられます。

余罪の有無や、余罪があった場合にどれくらい立件するかによって違ってきますが、得物がスマホ等ではなく小型カメラとされており盗撮に及んだ回数も一度ではないので被害者と示談ができなければ刑事処分としては50万円程度の罰金といったところではないでしょうか。

女性のスカート内を「盗撮したよね」と現金要求、男を逮捕…巡回中の警官が声かけて発覚

駅で女性のスカート内を盗撮した男性に「盗撮したよね」と声をかけ、現金を脅し取ろうとしたとして、警視庁池袋署は14日、東京都港区南麻布、職業不詳の男(30)を恐喝未遂容疑で逮捕したと発表した。逮捕は12日。男は仲間の男女と役割分担をして男性を脅しており、同署は盗撮犯を狙った恐喝グループとみている。

池袋署幹部によると、男は12日午後2時半頃、豊島区の池袋駅で、20歳代の女性のスカート内を盗撮した30歳代男性に「盗撮したよね」と声をかけて近くの公園に連れて行き、合流した仲間の男と「被害者に電話する」と言って、実際には被害者ではない仲間の女に電話。この女が電話口で「盗撮の罰金は100万円くらいだから示談もそれくらいになる」などと言い、男性から現金を脅し取ろうとした疑い。

男性は近くのATMで下ろすなどした現金6万数千円を男らに渡そうとしたが、付近を巡回中の警察官が様子がおかしいことに気づいて声をかけると、一斉に逃走。警察官が男を取り押さえた。調べに、男は「話したくない」と供述している。同署は、逃げた男や、電話口で男性を脅した女の特定を進めている。

池袋駅周辺では3月以降、盗撮した人が示談金などの名目で金銭を要求される事件がほかに数件あったほか、被害者が盗撮の発覚を避けるために被害を届けないケースもあるとみられ、同署が調べている。

一方、今回脅された男性は女性に対する盗撮行為を認めており、同署は都迷惑防止条例違反(盗撮)容疑で書類送検する方針。
引用元 : 読売新聞 2020年5月14日 14時6分配信

盗撮した人を捕まえてお金を脅し取る、いわゆる盗撮ハンター事件です。久しぶりに見たように感じて確認してみたところ前回は昨年の3月の記事で取り上げていましたので1年以上ぶりという事になります。同種の事件でも発覚していない分や報道されなかった分も勿論あると思いますが、こちらは当日現場で警察官に捕まったという点が盗撮ハンター事件としてはやや珍しいかもしれません。

盗撮に及んだ男性を捕まえて別の場所へ連れて行き、そこで脅してATMからお金を引き出させようとするというところまでは割とポピュラーな流れに見えますが、お金を渡そうとする様子がたまたま付近を巡回していた警察官の目に留まって発覚しスピード逮捕に至ったというかなりレアなケースなのではないでしょうか。

当の男性も盗撮容疑で書類送検されるようですので巡回中の警察官に見つけてもらった事がラッキーと言えるかどうかは微妙かもしれませんが、今回ATMから引き出した6万数千円だけでは済まずにその後も恐喝を続けられる可能性もあったでしょうからある意味不幸中の幸いと言えるでしょう。

東京都心とはいえ緊急事態宣言下で人出が減っている状況ですので、盗撮する側も盗撮ハンター側も非常に効率が悪いのではないかと思ってしまいます。しかし一方で、人目が少ないので盗撮できる状況になれば周囲の人に見られる可能性は小さくなるでしょうし、盗撮を企てていて挙動不審になっている人がいれば見つけやすくなってもいるのかもしれません。

お互いにターゲットとなり得る人が少なくて効率が悪いのではと素人目には見えても、状況によっては実はどちらの立場にとっても悪くない時期だったという可能性はあります。

なお、これまで取り上げていた盗撮ハンター事件と同様に今回もグループになって恐喝を行っていた劇団型の盗撮ハンターのようで、警察官に取り押さえられて逮捕された被疑者以外にも現場から逃げた男や盗撮被害者に扮した女もいるようですが、盗撮などと比較すると罰則が厳しい恐喝事件ですのでおそらく捨て置かれることは無く、その内他の共犯者も捕まるのではないでしょうか。

刑法 第249条

  1. 人を恐喝して財物を交付させた者は、十年以下の懲役に処する。
  2. 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。

今回の事件での恐喝行為は既遂ではなく未遂ですが、現場の池袋駅付近で3月以降に同様の事件が他に数件あったとのことでそちらはおそらく既遂と思われます。警察としては当然同一グループによる犯行の可能性があると見るでしょうからそちらも調べると思われますが、今回の事件以外の恐喝も裏付けられれば実刑もあり得るかもしれません。

盗撮した男性については上述の通り書類送検されるようですが、現時点では被害者不詳と思われ、今後警察が被害者を特定して被害届などを出させる程の捜査を行うかどうかは不透明です。恐喝被害を受けたからといって本人の罪が減じられることはありませんが、被害者不詳のままであれば不起訴となる可能性もあるでしょう。

盗撮の20代警官懲戒処分 山口県警、署内の更衣室やコンビニで

山口県警は15日、スマートフォンで女性を盗撮したとして、警察署勤務の20代男性巡査長を県迷惑行為防止条例違反などの容疑で書類送検し、停職3カ月の懲戒処分にしたと発表した。男性は同日、依願退職した。

県警監察官室によると、男性巡査長は2020年1月中旬から4月上旬、勤務する警察署の女子更衣室や県内の大型店舗、コンビニエンスストアで、スマートフォンを使って女性の動画を撮影したとしている。

4月上旬、男性巡査長は県内の大型店舗の女子トイレで盗撮を試みたが、店舗からの通報で発覚した。男性巡査長は盗撮サイトを見て興味を持ち、16年12月ごろから始めたといい「60件くらい盗撮した」などと供述しているという。
引用元 : 毎日新聞 2020年5月15日 22時2分配信

こちらは警察官による警察署内の更衣室での着替え盗撮や大型店舗でのトイレ盗撮の事件です。1月中旬から4月上旬というと少なくとも後半の方は緊急事態宣言発出前ではあっても自粛ムードが高まっていた時期ですが、こちらも警察の勤務は平時と大きく変わっていなかったでしょうからそうした所を狙ったのかもしれません。

発覚のきっかけは大型店舗でのトイレ盗撮とのことですが、おそらくそこで捕まった際に押収された得物のスマホから警察署の女子更衣室やコンビニなどで盗撮したデータが出てきて余罪も発覚したのではないでしょうか。他の報道によると送検容疑は警察署の女子更衣室での盗撮行為だったようで、勤務先の警察署内の事件は被害者の特定など立件に必要な証拠固めが容易だったと見えます。

山口県では盗撮行為に対する規制が強化された改正条例が今年から施行されており、昨年までは規制の対象が公共の場所における盗撮行為に限られていましたが、改正条例では盗撮行為の規制対象となる場所が拡大されており、警察署の更衣室も対象に含められています。

山口県 迷惑行為防止条例 第3条

何人も、公共の場所又は公共の乗物において、人を著しく羞恥させ、又は人に著しく嫌悪の情を催させるような方法で、次の各号のいずれかに該当する行為をしてはならない。
  1. みだりに他人の身体に接触すること(衣服等の上から接触することを含む。)。
  2. 他人の身体又は下着(これらのうち現に衣服等で覆われている部分に限る。以下「身体等」という。)を見る目的で、手鏡その他の人の姿態を映すことができる器具を他人のスカートの下に差し出し、他人のスカートの下からのぞき込み、又は他人のスカートをまくり上げること。
  3. 他人の身体等を撮影し、又は録画する目的で、写真機、ビデオカメラその他これらに類する機器(以下「写真機等」という。)を他人の身体等に向け、又は設置すること。
  4. 写真機等を使用して他人の身体等を撮影し、又は録画すること。
  5. 他人の身体等を見、又は撮影し、若しくは録画する目的で、赤外線を利用して衣服等を透かして身体等を見ることができる機器(以下「透視機器」という。)を他人の姿態に向け、又は設置すること。
  6. 透視機器を使用して他人の身体等を撮影し、又は録画すること。
  7. 前各号に掲げるもののほか、他人に対し、みだりに卑わいな言動をすること。
第2項
何人も、事務所、教室、貸切バスその他の特定かつ多数の者の利用に供されている場所若しくは乗物又はタクシーその他の不特定の者の利用に供されている乗物( 公共の乗物を除く。)において、前項に規定する方法で、同項第2号から第6号までのいずれかに該当する行為をしてはならない。
第3項
何人も、正当な理由がなく、第1項に規定する方法で、次の各号のいずれかに該当する行為をしてはならない。
  1. 衣服の全部又は一部を着けない状態にある他人(住居、浴場、更衣室、便所その他人が通常当該状態でいるような場所にいる者に限る。以下この項において同じ。)の姿態をのぞき見ること。
  2. 前号の状態にある他人の姿態を撮影し、又は録画する目的で、写真機等を他人の姿態に向け、又は設置すること。
  3. 写真機等を使用して第1号の状態にある他人の姿態を撮影し、又は録画すること。
  4. 他人の身体等を見、又は撮影し、若しくは録画する目的で、透視機器を他人の姿態に向け、又は設置すること。
  5. 透視機器を使用して他人の身体等を撮影し、又は録画すること。

更衣室やトイレにおける盗撮行為ですので第3項第3号に該当していると考えられます。なお、盗撮目的でカメラを向けたり設置したりする盗撮準備行為についても第2号で規定されていますので、この事件でもし盗撮できておらずスマホを仕掛けただけに留まっていたとしても処罰の対象となります。

被疑者は既に依願退職しているとの事ですが、供述によると3年以上前から盗撮を続けており、本人が認めているだけでも60件ほど繰り返していますので警察としては常習的と見て逮捕はしないまでも書類送検したのかもしれません。発覚のきっかけが警察署内での盗撮ではなかった事も内々では済まされなかった要因ではないでしょうか。

おそらく刑事処分として罰金は免れないと思われ、もしかすると警察署内での盗撮行為以外の事件でも送検されている可能性もありますのでその場合は50万円程度の罰金となるのではと見られます。

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