盗撮などの性犯罪での逮捕やその前後に関する情報を配信してまいります。

盗撮で逮捕される日

ニュース考察

先週の盗撮事件ニュース(5月29日~6月4日)

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先週報道された盗撮に関するニュースに触れてまいります。

スカート内盗撮、容疑で公務員の男逮捕「スリル味わうため」/大宮署

埼玉県の大宮署は30日、県迷惑行為防止条例違反(盗撮)の疑いで、群馬県館林市青柳町、館林衛生施設組合職員の男(27)を逮捕した。

逮捕容疑は同日午後2時50分ごろ、さいたま市大宮区の商業施設の店舗内で、スマートフォンを仕込んだ紙袋を、県内在住の無職女性(31)のスカート内に差し入れ、盗撮した疑い。

同署によると、男は買い物中の女性の後方から動画を撮影。手にしていた紙袋の中に菓子箱を入れ、その上にスマホを置いていた。レンズ部分以外はハンドタオルでスマホを隠していたという。巡回中の男性警備員(33)が取り押さえ、通報で駆け付けた署員に引き渡した。

男は仕事が休みで、「盗撮をやったことは間違いない。スリルを味わうためにやった」と供述しているという。
引用元 : 埼玉新聞 2017年5月31日 21時50分配信

「スリルを味わうため」という動機は「仕事のストレス」と同様によく見られる逃げ口上です。盗撮以外にも万引きや痴漢などでも見られることがあります。

興味が無い人から見れば「スリルを味わう目的でなぜ盗撮なのか」と感じるところで、取り調べにあたる刑事もそのように供述されたら当然掘り下げて尋問するわけですが、スリルを味わうためにチョイスしたのがどうして違法な盗撮なのかと問われると得てして答えられないものです。

スリルを味わいたいだけなら違法行為でなくとも良いわけなので、要は仕事のストレスなどと同様に性欲を動機として供述するのが恥ずかしくてもっともらしい理由を言っているに過ぎないことが多いわけです。

発表ではそうした供述でもそのまま取り上げられますが、動機がスリルや仕事のストレスで止まっていては不自然なので大抵は取り調べにあたる刑事や検察官に突っ込まれ、最終的には動機が性的な欲求に帰結して記録されることになるでしょう。

「男児盗撮」疑いで37歳男再逮捕 県内初の児童ポルノ法適用

会津若松署は31日午後2時5分ごろ、児童買春・ポルノ法違反(盗撮)の疑いで会津若松市、会社員、容疑者男(37)=建造物侵入・軽犯罪法違反容疑で逮捕=を再逮捕した。

同署によると、児童ポルノの盗撮行為の罰則を規定し2014(平成26)年7月に施行された改正児童買春・ポルノ法の適用は、県内で初めて。

再逮捕容疑は、3月10~12日ごろ、同市の病院の浴室に小型カメラを設置し、男子児童=当時(11)=が18歳未満であることを知りながら、裸姿を盗撮した疑い。

同署によると、家宅捜索した際に、男子児童の動画が入った記録媒体が見つかったという。
引用元 : 福島民友新聞 2017年6月1日 10時37分配信

建造物侵入と軽犯罪法違反ですでに逮捕されており、福島県の迷惑防止条例では規制対象の場所が「公共の場所又は公共の乗物」に限定されていることを踏まえると、おそらく再逮捕容疑で挙げられているような浴場などで盗撮等した(迷惑防止条例違反が適用されない)事件がきっかけになっていると見られます。

福島県 迷惑行為等防止条例 第6条

何人も、公共の場所又は公共の乗物における他人に対し、みだりに、著しいしゅう恥心又は不安を覚えさせるような次に掲げる行為をしてはならない。
  1. 着衣等の上から、又は直接他人の身体に触れること。
  2. 着衣等で覆われている他人の下着又は身体をのぞき見し、又は撮影すること。
  3. その他卑わいな言動をすること。
第2項
何人も、公共の場所又は公共の乗物における他人に対し、みだりに、写真機等を使用して着衣で覆われている他人の身体を透視する方法により、裸体(その一部を含む。以下この項において同じ。)の映像を見、又は裸体を撮影してはならない。

その捜査の過程で児童ポルノ映像が記録された媒体が発見され、児童ポルノ禁止法違反で再逮捕となっているようです。

なお、児童ポルノを盗撮によって製造することの罰則を新たに定めた改正法が2014年から施行されており、福島県内でその規定を適用するのは初とされていますが、盗撮による製造という部分が独り歩きして誤解しやすくなっているので注意が必要です。

それまで児童ポルノの製造については、他人に提供する目的での製造や児童に姿態をとらせて画像や映像などに描写することによる製造が想定されていてそれらを処罰する規定はありましたが、盗撮による製造では法律の定義に該当せず摘発できないケースがあったことから改正法でそうした製造でも処罰するための規定が加えられました。

しかしながら、これまでにも何度か触れていますが、処罰の対象とされる「児童ポルノ」の定義は改正前後で大きく変わっておらず、単に児童が盗撮されたといっても法律が定義する児童ポルノを製造したのでなければ児童ポルノ禁止法とは関係ないということになります。

児童ポルノ禁止法 第2条 第3項

この法律において「児童ポルノ」とは、写真、電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)に係る記録媒体その他の物であって、次の各号のいずれかに掲げる児童の姿態を視覚により認識することができる方法により描写したものをいう。
  1. 児童を相手方とする又は児童による性交又は性交類似行為に係る児童の姿態
  2. 他人が児童の性器等を触る行為又は児童が他人の性器等を触る行為に係る児童の姿態であって性欲を興奮させ又は刺激するもの
  3. 衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態であって、殊更に児童の性的な部位(性器等若しくはその周辺部、臀部又は胸部をいう。)が露出され又は強調されているものであり、かつ、性欲を興奮させ又は刺激するもの

一例として児童のスカート内を逆さ撮りして下着を盗撮するというケースを挙げると、通常衣服は全て身に着けていますので上記各号、特に3号の「衣服の全部又は一部を着けない児童の姿態」に該当しなくなるため児童ポルノではない、ということになります。

勤務先の更衣室盗撮 容疑で中学教員を逮捕 埼玉

県内の公立中学校で教室にビデオカメラを仕掛けて生徒を盗撮したとして、県警少年捜査課は31日、児童ポルノ禁止法違反(盗撮製造)の疑いで中学校教員(45)を逮捕した。「着替えや裸を見たかった」と容疑を認めている。

逮捕容疑は平成27年4月~28年5月ごろまでの間に勤務先の中学校で、女子生徒が着替えるために使っていた教室にデジタルビデオカメラを仕掛け、下着姿などを撮影したとしている。

同課によると5月11日、生徒が盗撮されていることを示す匿名の手紙が県教育委員会に届き、勤務先の中学校がある自治体の教育委員会が調査を開始。教室に設置してあったカメラに映っていた姿などから、容疑者が浮上した。

同教育委員会によると、容疑者は同自治体の中学校で17年間勤めており、教育熱心だったという。
引用元 : 産経新聞 2017年6月1日 7時55分配信
※被疑者の氏名部分を修正しております。

匿名の通報が県教委に届いたということは、被疑者本人がどこかで吹聴してしまったことも考えられなくもないですが、やはり仕掛けられたカメラに気づいた生徒がいてその親御さんなどから通報されたと考えるのが自然でしょうか。

平成27年4月から28年5月というのは逮捕容疑として特定された分に限った話と思われますので実際はそれ以前から盗撮していたと見られます。その分だけを見ても約1年間は女子生徒の着替えを盗撮できていたことになりますのでそれなりにうまく仕掛けられていたように感じますが、1クラスだけでも女子生徒は十数人程度いるでしょうか、「女子生徒が着替えるために使っていた教室」というのが全校で使うものなら100人は超えるでしょうから誰かしら気づく生徒はいるのかもしれません。

また、仕掛けたカメラに自分の姿が映り込んでしまうなどお粗末な面があったことは否めません。このようにカメラを設置するタイプの盗撮では本人の挙動がどうとかはほとんど関係ありませんが、同じ場所で続ければリスクが大きくなっていく点は逆さ撮りなどと同じなので、結果としてはその点に引っかかってしまったように感じます。

女子トイレで盗撮 小学生4人の動画ネットで公開 上越市の28歳会社員逮捕

上越警察署と新潟県警本部少年課は2017年6月1日午後6時2分、女子トイレで児童の尻をスマ−トフォンで盗撮し、その動画をインターネット上で公開したとして、上越市南城町4の会社員(28)を建造物侵入と児童買春・児童ポルノ禁止法の疑いで通常逮捕した。

発表によると容疑者は2014年7月、上越市内の公衆トイレで小学生の女児4人の尻などを動画で盗撮し、同年9月から2015年5月までインターネットの動画サイトで公開していた疑い。

同署によると、容疑者は女性用トイレの個室に侵入し、隣の個室に来た女児の尻などをスマートフォンで盗撮したという。インターネット上の動画をチェックするサイバーパトロールで容疑が浮上した。
引用元 : 上越タウンジャーナル 2017年6月2日 19時10分配信
※被疑者の氏名部分を修正しております。

児童ポルノの事件では被害児童の特定が不要とされているので公開されていた映像の被写体が児童だと判断して摘発した形でしょうか。ただ、建造物侵入でも逮捕されているので具体的にどこの公衆トイレで盗撮したのかといったことは調べているようで、単に児童ポルノ映像のみをもって逮捕したわけではなさそうです。

記事で触れられているサイバーパトロールについてはたまにこうして出てきますが、実態としてどこまで力を入れているのか疑問に感じる部分もあります。

過去に事件化してすでに児童ポルノと認定されている映像や無修正映像、果てはそれらの転売など、公開や販売だけで引っ張られるような映像が堂々と掲載されている販売サイトもありますのでいったいどこをパトロールしているのかと思ってしまいます。

それが海外のサーバーに設置されたサイトであっても警察が調べれば日本国内から発信している販売者までたどり着くことはできますが、単に人手の問題なのでしょうか。そうしたサイトを攻めれば少なくとも児童ポルノや無修正の映像を販売している輩に関しては問答無用で芋づる式に摘発できるところ、それをしないのは不思議に感じます。

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