盗撮などの性犯罪での逮捕やその前後に関する情報を配信してまいります。

盗撮で逮捕される日

ニュース考察

先週の盗撮事件ニュース(7月2日~7月8日)

更新日:

先週報道された盗撮に関するニュースに触れてまいります。

ペットボトル形カメラで盗撮 レンズ直径2ミリ 福岡県警博多署、容疑者を逮捕

福岡県警博多署は1日、ペットボトルに仕込んだ小型カメラで女性のスカート内を盗撮しようとしたとして、県迷惑行為防止条例違反(盗撮)の疑いで同県篠栗町の会社員の男(48)を現行犯逮捕した。

逮捕容疑は1日午前11時ごろ、福岡市・博多駅中央街の書店で、同県の女性会社員(28)のスカートの下からペットボトル形の隠しカメラを向けて、動画を撮影しようとした疑い。

署によると、ミネラルウオーターのようにみえる全長約20センチのペットボトルの中に小型のカメラが仕込まれていたという。ラベルで隠されたレンズは直径2ミリだった。保安員が男の不審な動きに気づき、その場で取り押さえた。

ペットボトル形の隠しカメラはインターネットサイトなどで複数の種類が販売されており、署は盗撮など違法な利用に注意を呼び掛けている。
引用元 : 西日本新聞 2018年7月2日 9時40分配信

ペットボトル型カメラで盗撮という見出しなのでトイレや更衣室などに置き時計型や火災報知器型などのカモフラージュカメラを設置するタイプの盗撮事件のようにも見えますが、単にカメラを直接スカート内に差し入れて捕まっています。

得物がやや特殊というだけで、スマホやビデオカメラを直接突っ込んで盗撮するのと本質的な違いはありません。実際に、不審な挙動に気付いた保安員によってその場で取り押さえられて現行犯逮捕されています。

女性の背後で屈んでスカート内に突っ込んでいれば誰が見ても不審な動きであって盗撮を疑われるに決まっています。ペットボトルなら怪しまれないとでも考えてしまったのでしょうか。

スマホを直接突っ込むような稚拙な手口と実態はさほど変わらないのに妙なカモフラージュカメラを使ったことで捜査にあたる警察官や検察官からの印象も悪くなりかねず、まったく損をしていると言わざるを得ません。

しかし、ペットボトル型カメラという点以外に悪質な事情や常習性などが見られなければ厳しくてもせいぜい30万円の罰金という程度の事件ではないでしょうか。

塾トイレに盗撮カメラ 少女ら延べ2400人被害か 容疑で42歳元経営者逮捕

経営していた学習塾のトイレなどに小型動画カメラを設置し少女を盗撮していたとして、千葉県警少年課は3日、児童買春・児童ポルノ禁止法違反(製造)の疑いで野田市山崎、元学習塾経営者(42)を逮捕した。同課が容疑者の自宅などから押収した動画約3700本には、中高生や塾講師の女性延べ約2400人が撮影されており、少なくとも2012年7月ごろから今年5月までに盗撮を続けていたとみて裏付けを進める。

逮捕容疑は、県内で経営していた学習塾で今年3~5月、女性トイレに小型動画カメラ2台を設置し、18歳未満と知りながら中学生と高校生の少女を盗撮し、児童ポルノを製造した疑い。「女の子が用を足す姿を見たかった。性欲を満たすためだった」と容疑を認めている。

同課によると、段ボールでカメラを隠すなどして便器や出入り口付近に設置していた。カメラはペンや置き時計の中に仕掛けられ、事務室の机の下などにも置かれていた。

塾に通う女子生徒がレンズの光に気付き、今年5月、関係者を通じて「トイレにカメラが仕掛けられているようだ」と県警に通報。捜査員が同塾を調べ、容疑者が盗撮していたことを認めた。

塾から7台、自宅から12台の盗撮用カメラが見つかり、動画はノートパソコンや外付けハードディスクに保存されていた。現時点で動画の販売やネットなどへの流出は確認されていない。塾は6月に閉鎖された。
引用元 : 千葉日報 2018年7月3日 19時25分配信
※被疑者の氏名部分を修正しております。

教員による学校内での盗撮事件が目立っていたと感じていたところ、前々回の記事ではそれに続いて学習塾で相次いだ盗撮事件を取り上げていましたが、その流れでさらなる大物が逮捕されたようです。

塾のトイレなどに小型カメラを仕掛けて生徒を狙うという発想は同じですが、少なくとも約6年間という期間や約3700本の動画に延べ約2400人という被害規模、見つかった盗撮用カメラが約20台と際立って強い悪質性や常習性が窺える事件となっています。

押収された動画の本数を期間で均すと約6年間で毎日1,2本は撮っていたほど常習的だったわけで、これだけ日常化していると気付かれるかもしれないという危機感は相当薄れていたでしょうし、日課やルーチンワークのような作業と化していたのではないでしょうか。

これだけの期間にわたって多数の女子生徒を常習的にトイレで盗撮していたとなると警察としても販売目的という商業的な動機を疑わずにはいかないわけで、そうした点は既に追及しているようですが、幸い現時点では販売や流出は無いとされています。

今回たまたま女子生徒がレンズに気付き保護者を通して通報したことで発覚したものの、これまでの約6年間はほぼ常設していても気付かれなかったと考えると、今回の発覚が無ければさらに数年間続いていた可能性もあります。

これだけ常習的で多数の児童ポルノ盗撮製造となると罰金では済まされないのではと思われ、公判請求の後に懲役刑の求刑は避けられないのではないかと感じます。販売等が無ければ実刑まではいかないかもしれません。

「鳥貴族」店長、女性店員の着替え盗撮、懲戒解雇 京都

焼き鳥店チェーン「鳥貴族」の京都市内の店舗で6月、20代の男性店長が女性店員の着替えを盗撮していたとして、運営会社の鳥貴族(本社・大阪市浪速区)が店長を懲戒解雇にしたことがわかった。捜査関係者や同社が明らかにした。処分は6月20日付。同社は被害女性に見舞金1万3千円を払った。京都府警は府迷惑行為防止条例違反容疑で事情を聴いている。

鳥貴族によると、店長は6月15日、店内の更衣室に自らのスマートフォンを隠し置き、女性の着替えを撮影した。同社の調査に対し、盗撮したことを認めているという。女性は府警に被害届を提出した。

ツイッターでは、店長の盗撮行為が話題になり、関係者が投稿したとみられる写真も掲載されていた。鳥貴族総務課は「多大なご迷惑とご心配をおかけしておわび申し上げる」とのコメントを出した。
引用元 : 朝日新聞 2018年7月4日 13時46分配信

ツイッターにて被害者と見られる女性のアカウントから盗撮被害を訴える投稿がされたことで話題になりました。あまりにも少額の見舞金などのネタもあって「撮り貴族」として揶揄されてもいます。

盗撮したことを認めて懲戒解雇処分となった元店長がなぜ逮捕されないのかと言われていますが、これは逮捕するほどの犯罪が成立していないためと見られます。

盗撮事件で成立する可能性がある罪は、この事案においては迷惑防止条例違反、建造物侵入または軽犯罪法違反が挙げられます。

まず建造物侵入については、元店長が現場となった更衣室も含めた店舗全体を管理する立場だったと考えると適用するのが難しいところです。軽犯罪法違反は罰則が軽すぎるので、これのみで逮捕するという運用には馴染みません。

そうなると迷惑防止条例違反はどうかということになりますが、京都府の迷惑防止条例では盗撮行為に対する規制が公共の場所や公衆が利用できる場所にしか及ばないため、この事案では迷惑防止条例違反の適用もできないのではと思われます。

京都府 迷惑行為防止条例 第3条

何人も、公共の場所又は公共の乗物において、他人を著しく羞恥させ、又は他人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法で、次に掲げる卑わいな行為をしてはならない。
  1. みだりに、他人の身体の一部に触ること(着衣の上から触ることを含む。)。
  2. みだりに、物を用いて他人の身体に性的な感触を与えようとすること。
  3. みだりに、他人に、その意に反して人の性的好奇心をそそる姿態をとらせること。
  4. みだりに、着衣で覆われている他人の下着又は身体の一部(以下「下着等」という。)をのぞき見すること。
  5. みだりに、前号に掲げる行為をしようとして他人の着衣の中をのぞき込み、又は着衣の中が見える位置に鏡等を差し出し、置く等をすること。
  6. みだりに、写真機等を使用して透視する方法により、着衣で覆われている他人の下着等の映像を見ること。
  7. みだりに、他人に、異性の下着を着用した姿等の性的な感情を刺激する姿態又は性的な行為を見せること。
  8. みだりに、他人に、人の性的好奇心をそそる行為を要求する言葉その他の性的な感情を刺激する言葉を発すること。
第2項
何人も、公共の場所、公共の乗物その他の公衆の目に触れるような場所において、前項に規定する方法で、次に掲げる卑わいな行為をしてはならない。
  1. みだりに、着衣で覆われている他人の下着等を撮影すること。
  2. みだりに、前号に掲げる行為をしようとして他人の着衣の中をのぞき込み、又は着衣の中が見える位置に写真機その他の撮影する機能を有する機器を差し出し、置く等をすること。
  3. みだりに、写真機等を使用して透視する方法により、着衣で覆われている他人の下着等の映像を撮影すること。
第3項
何人も、みだりに、公衆便所、公衆浴場、公衆が利用することができる更衣室その他の公衆が通常着衣の全部又は一部を着けない状態でいるような場所における当該状態にある他人の姿態を撮影してはならない。

京都府ではかなり細かく明文化して厳しく取り締まってはいるものの、飲食店の従業員が使用する更衣室は「公共の場所」「公衆の目に触れるような場所」「公衆が利用することができる更衣室」とは言えませんので、この事案ではどの規定にも該当しないのではと考えられます。

一方で、警察が事情を聴くなどして捜査は進めているようなので、建造物侵入の被害者(建物の看守者)を店舗オーナーや建物の管理会社と解釈して建造物侵入で逮捕するといったことは今後あり得るかもしれません。

しかしながら、その場合でも盗撮された女性店員が事件の被害者にはならないことは注意しておく必要があります。また、見舞金のような金銭を受け取ってしまうと、場合によっては示談交渉が成立していたと言われかねませんのでこれも注意しておかなければなりません。

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