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ニュース考察

先週の盗撮事件ニュース(8月27日~9月2日)

更新日:

先週報道された盗撮に関するニュースに触れてまいります。

高校で7年にわたり女子生徒盗撮 男性教諭を懲戒免職

神奈川県教育委員会は27日、勤務先の高校などで盗撮を繰り返していたとして、横浜市内の県立高校の男性教諭(30)を懲戒免職処分とした。

県教委によると、同教諭は2012年秋ごろから今年7月まで、同高や以前勤務していた県立高などで、スマートフォンを使って不特定の女子生徒のスカート内の盗撮を繰り返した。

先月23日に、校内の階段で盗撮されたことに気付いた女子生徒が、被害を別の教諭に相談して発覚。県警にも被害を相談した。

県教委の聴取に対し、男性教諭は、前任校を含め計30人程度を盗撮したと認め、「感覚がまひしてしまった。盗撮を1度は辞めようと思ったが、衝動を抑えきれなかった」と話しているという。
引用元 : カナロコ 2018年8月27日 22時34分配信

高校の教員による学校内での生徒盗撮が発覚し、懲戒免職となった事案です。盗撮に気付いた生徒が最初に相談したのが別の教員だったためか内々での処分が先に進んでおり、既に警察にも相談しているようですがこれが報じられた時点ではまだ刑事事件にはなっていないようです。

現在30歳の教員が約6年前からやっていたとなると当初はおそらく24歳、浪人などの可能性を考えると新任の時からやっていたということもあり得ます。これでは女子高生を盗撮するために高校の教員になったと言われても仕方ないでしょう。

しかし、スマホで盗撮するという手口は稚拙なものの学校内という限定された場所で続けていて約6年も前からこれまで発覚していなかったというのも事実ではあります。バレにくいポイントを押さえていたのでしょうが、そうした状況を嗅ぎ分けることはそれなりにできていたのかもしれません。

「盗撮を1度は辞めようと思った」と話しているとのことで、これだけ長く盗撮していて辞めようと思ったのは一度だけなのかと突っ込んでしまいそうになりますが、仮にそうした下心があって教員を目指したのであれば辞めようとはなかなか思えないでしょう。

県教委によりますと懲戒免職処分となった男性教諭は6年前から先月までの間、勤務していた横浜市内と鎌倉市内の県立高校の校舎内で女子生徒のスカートの中をスマートフォンで盗撮したということです。被害に気づいた女子生徒が別の教諭に相談し発覚したもので、少なくとも30人が被害にあったとみられています。

男性教諭は「スカートが短く自分の好みの生徒を狙った」などと事実関係を認めていて、現在、県警が捜査を進めています。
引用元 : テレビ神奈川 2018年8月27日 18時48分配信

他の記事ではこのようにも報じられており、「スカートが短く自分の好みの生徒を狙った」というのは教員を志すにあたっての下心や動機の裏付けなのではと見えてしまいます。そうだとしたら本人にとってはこの上ない職場環境だったでしょうし、前任校も含めて被害者が30人というのは正直過少申告に思えます。

これだけやっていては懲戒免職もやむなしと言えるところで、警察が現在捜査を進めているようですが、盗撮と言っても学校内でのことなので迷惑防止条例違反に問えるかどうかは難しいかもしれません。

神奈川県 迷惑行為防止条例 第3条

何人も、公共の場所にいる人又は公共の乗物に乗つている人に対し、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。
  1. 衣服その他の身に着ける物(以下「衣服等」という。)の上から、又は直接に人の身体に触れること。
  2. 人の下着若しくは身体(これらのうち衣服等で覆われている部分に限る。以下「下着等」という。)を見、又は人の下着等を見、若しくはその映像を記録する目的で写真機その他これに類する機器(以下「写真機等」という。)を設置し、若しくは人に向けること。
  3. 前各号に掲げるもののほか、卑わいな言動をすること。
第2項
何人も、人を著しく羞恥させ、若しくは人に不安を覚えさせるような方法で住居、浴場、更衣場、便所その他人が通常衣服等の全部若しくは一部を着けないでいるような場所にいる人の姿態を見、又は、正当な理由がないのに、衣服等の全部若しくは一部を着けないで当該場所にいる人の姿態を見、若しくはその映像を記録する目的で、写真機等を設置し、若しくは人に向けてはならない。

神奈川県の迷惑防止条例では痴漢や盗撮に対して上記のように定められており、この場合まず第2項は関係ありませんので第1項はどうかということになりますが、冒頭に示される「公共の場所」に学校の校舎内が含まれるかというと微妙なところです。

学校や職場における盗撮でも迷惑防止条例違反が適用できるように定められている自治体もありますが神奈川県ではそうした条文になっておらず、今後刑事事件となっても迷惑防止条例違反は適用できず建造物侵入などに留まる可能性があるでしょう。

その場合、初犯と見られる元教員による盗撮目的での建造物侵入で公判請求までされるとは考えにくく、上限でも10万円の罰金刑という比較的軽い罰で済むのではないでしょうか。

女子トイレなど盗撮行為で停職6カ月 鳥取・境港市男性職員

鳥取県境港市は30日、女子トイレに盗撮目的で小型カメラを設置するなどしたとして、総務課の主任(36)を停職6カ月の懲戒処分とした。

市によると、主任は7月14日午後7時ごろ、鳥取県の米子市文化ホールの女子トイレに盗撮目的で小型カメラを設置。翌日、建造物侵入容疑で逮捕され、現在は在宅のまま捜査を受けている。境港市の聞き取り調査で、スマートフォンによる盗撮行為なども判明した。

中村勝治市長は「法令を順守すべき職員がこのような行為をして誠に遺憾」とした。
引用元 : 産経新聞 2018年8月30日 18時9分配信
※被疑者の氏名部分を修正しております。

こちらも免職にまでは至っていないものの盗撮に関する事件を起こした廉で公務員が懲戒処分を受けたという内容です。既に警察に逮捕されているようでその逮捕容疑は盗撮目的でカメラを設置するために女子トイレに立ち入ったことによる建造物侵入とのことです。

建造物侵入のみということは鳥取県の迷惑防止条例では盗撮目的でのカメラ設置を禁じるように定めていないのではと考えて確認したところ、やはりそのようでした。

鳥取県 迷惑防止条例 第3条

何人も、公共の場所又は公共の乗物において、人に対し、みだりに、人を著しくしゅう恥させ、又は人に不安若しくは嫌悪を覚えさせるような方法で、次に掲げる行為をしてはならない。
  1. 人の身体に、直接又は衣服その他の身に付ける物(以下「衣服等」という。)の上から触れること。
  2. 衣服等で覆われている人の身体又は下着をのぞき見し、又は撮影し、若しくは録画すること。
  3. 前2号に掲げるもののほか、卑わいな言動をすること。
第2項
何人も、みだりに、公衆浴場、公衆便所、公衆が使用できる更衣室その他公衆が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいる場所における当該状態にある人の姿態を撮影し、又は録画してはならない。

他の自治体では条例改正により整備されてきている、盗撮目的でカメラを向けたり設置したりする行為や公共の場所以外でのスカート内盗撮等を規制する条文はご覧のようにまだ無いようです。盗撮に対してはかなり緩い水準の条例と言えるでしょう。

もっとも、この事件の現場は女子トイレなので小型カメラを設置してから盗撮に至っていれば第2項が適用されると考えられます。ところが逮捕容疑が建造物侵入のみで、カメラ設置の翌日にすぐ逮捕されているところを見ると、盗撮が成功する前にバレたことで結果的に第2項の適用を免れたものと思われます。

その後の聞き取り調査でスマホによる盗撮行為も判明したとされていますが、おそらくそちらは裏付けが難しいのではと思いますので余罪として刑事事件化することは無いように思われます。

現在は在宅のまま捜査を受けているということは警察は身柄を拘束するほどの事件ではないと判断していると思われ、建造物侵入事件としては悪くしても罰金10万円、反省の具合次第では不起訴といったところではないでしょうか。

<仙台地裁切り付け>被告に懲役16年求刑 「公開法廷の原則脅かす」仙台地裁公判

仙台地裁で昨年6月に起きた刃物切り付け事件で、殺人未遂や威力業務妨害などの罪に問われた山形市鉄砲町1丁目、無職被告(31)の裁判員裁判論告求刑公判が31日、同地裁であり、検察側は懲役16年を求刑した。判決は6日。

論告で検察側は「刃物は逃走の邪魔になる人に向けられ、人が死ぬ危険を十分認識していた」と強調。事前に庁舎外への逃走ルートを下見していたとする捜査段階の供述などを挙げて計画性を指摘し、完全責任能力があるとした。

事件を受け、各地の裁判所で来庁者への所持品検査が導入された点にも言及。「憲法が保障する公開法廷の原則すら脅かす非常に悪質な犯行だ」と指弾した。

弁護側は最終弁論で「刃物は威嚇用で、幻聴にとらわれた異常行動だった」と改めて心神耗弱を主張。事件を深く反省しているとして、情状酌量を求めた。

起訴状によると被告は昨年6月16日、宮城県迷惑防止条例違反(盗撮)の罪での実刑判決宣告中に切り出しナイフ2本を傍聴人らに示し、取り押さえようとした警察官2人の顔や背中を切り付け、裁判所の業務を妨げるなどしたとされる。
引用元 : 河北新報 2018年9月1日配信
※被告人の氏名部分を修正しております。

これまでに何度か取り上げている事件の続報で、この記事は仙台地裁の法廷内で刃傷沙汰を起こした事件の公判についてのものですが、元は盗撮による迷惑防止条例違反事件の被告人でした。

直近で取り上げていた記事は昨年10月のもので、盗撮に疑いに対して無罪を主張していた被告人の控訴棄却を報じたものでした。まず間違い無く上告棄却で、盗撮行為に対して懲役1年とした実刑判決は確定するでしょう。

今回は刃傷沙汰の方の公判を報じており、事件自体は昨年の6月に起こしたもので当時も取り上げています。実刑と言っても1年でしたので追加で別の事件など起こさずにそのまま務めていれば今はもう出所していたはずなのに、16年もの長期の懲役を求刑されることになってしまいました。

16年と言うと威力業務妨害など他の罪では加重しても届かないので殺人未遂をメインに据えたものと思われますが、警察や検察官は相当厳しく見ているようで、弁護人としては心神耗弱を主張して傷害罪に留めるよう訴えているところでしょうか。

殺人未遂罪は概ね3割程度が3年以下で執行猶予付きの懲役判決となっており、それを含む約8割ほどは7年以下の懲役に留まっています。

しかし、被告人には前科があると見られ、現在進行形で他の罪による実刑判決が確定しつつある状況で、しかも警察官が被害者であって顔や身体をナイフで切られており、さらにはそれを法廷内でやったというのは裁判所が最大級に嫌がるものなので犯情は最悪です。

先の記事で触れているように厳しい判決は避けられないでしょう。実際に人が死んでいるわけではないのでいわゆる求刑の7掛け、8掛けという判決よりは短くなるようにも思えますが、盗撮の1年と合わせて10年前後は懲役を務めることになるのではないでしょうか。

犯罪白書によると痴漢や盗撮などは他の罪と比べると大卒者の割合が大きいなど比較的高学歴な傾向があって取り返しがつかないような重罪に及ぶようなことはあまり無い印象でしたが、中にはこうしたぶっ飛んだ人もいるということでせめて問題を起こさないよう懲役を務めてもらう他無いでしょう。

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