盗撮などの性犯罪での逮捕やその前後に関する情報を配信してまいります。

盗撮で逮捕される日

ニュース考察

先週の盗撮事件ニュース(10月16日~10月22日)

更新日:

先週報道された盗撮に関するニュースに触れてまいります。

録画機能付き眼鏡で女児を盗撮 初公判で男、起訴内容認める

録画機能付き眼鏡を使って小1女児の着替えを盗撮したとして、児童買春・児童ポルノ禁止法違反の罪に問われた埼玉県神川町の無職被告(33)の初公判が16日、前橋地裁(高橋貞幹裁判官)で開かれ、被告は起訴内容を認めた。

検察側は、冒頭陳述で被告が平成25年に未成年者誘拐の罪で有罪判決を受けた後もインターネットを通じて購入した録画機能付き眼鏡で10回以上、盗撮を繰り返していたと指摘。今年8月14日に群馬県伊勢崎市内の屋内プールの男子更衣室で小学1年の女児=当時(6)=が着替える様子を盗撮したとしている。不審に思った女児の父親が施設職員に知らせた際、被告が隙を見て眼鏡を壊したことも明らかにした。

眼鏡のフレーム部分に撮影用レンズがあり、内蔵されたマイクロSDカードには、女児の映像を含め複数のファイルが保存されていたという。
引用元 : 産経新聞 2017年10月18日 10時58分配信
※被告人の氏名部分を修正しております。

以前の記事で取り上げていた事件の続報で、児童ポルノ禁止法違反で起訴されていたようでその初公判の報道です。

逮捕当時の報道に無かった情報として目立つのは未成年者誘拐の前科がある点と、現場で通報された際にメガネ型のカメラを壊していたという点でしょうか。

未成年者誘拐の前科については平成25年に有罪判決、とあるだけで具体的にどんな判決だったのかわかりませんが、当時の報道から読み取れる内容を考えるとおそらく執行猶予が付いていたのではないかと見られます。

児玉署は22日、未成年者略取容疑で、神川町池田、群馬県藤岡市職員(29)を逮捕した。

逮捕容疑は15日午後0時半ごろから同日午後4時50分ごろまでの間、児玉郡内に住む小学5年の女子児童(10)と弟で同3年の男子児童(8)を保護者の承諾を得ずに自分の車に乗せ、群馬県藤岡市内のプールに連れていった疑い。

同署によると、容疑者と児童2人は顔見知り。今月1、8日にも無断でプールに連れていき、2人に口止めしていた。

プールで2人を見掛けた同級生の保護者が母親に知らせ、同署に相談。再びプールに行く約束をしていた22日、待ち合わせ場所に現れた容疑者を任意同行した。

容疑者は「親に無断で連れていったのは間違いない」と容疑を認めており、同署で詳しい動機を調べている。
引用元 : 埼玉新聞 2013年6月24日配信
※被告人の氏名部分を修正しております。

未成年者誘拐は盗撮などと比較するとかなり重い罪ですが、もともと顔見知りだったという事情や、動機はどうあれ実際にやったことは保護者に無断でプールに連れて行っただけという点を考えると、初犯であれば執行猶予が見込めると思われます。

刑法 第224条

未成年者を略取し、又は誘拐した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。

今回の事件が執行猶予中に起こしたものであれば執行猶予の取り消しも考えられますが、当時から4年が過ぎており、記事でもその点に触れられていないので執行猶予は満了している可能性があります。

しかしながら、今回の事件は前回と違う罪ではあるものの、前回の未成年者誘拐から性的嗜好としての繋がりを窺わせる児童ポルノの製造であって、仮に執行猶予が満了していたとしても今回は実刑も見込まれるかもしれません。

罪証隠滅を図るためでしょうか、メガネ型カメラを壊していたという点も悪い印象です。「内蔵されたマイクロSDカードには、女児の映像を含め複数のファイルが保存されていた」とあるように、記録媒体は無事だったようなので罪証隠滅には失敗したようですが。


壊すのであればメガネ型カメラ本体より記録媒体を壊さなければ意味が無いのですが、このように一見しただけではカメラに見えないものもあり、使用する記録媒体がマイクロSDカードだったりすると小さくて、データが読み出せなくなるほどにその場でとっさに破壊するのは難しいでしょう。

被告人本人や弁護人としては、前回の執行猶予が満了しているならなおさら、再び執行猶予が付くことを狙うところでしょうが、手口が悪質で巧妙、前回からの反省も無いと見られることから今回も執行猶予というのは厳しいかもしれません。

自分の整骨院で女性患者“盗撮” エアコンにカメラ

東京・世田谷区の整骨院で院内に小型カメラを設置し、女性患者の下着姿を盗撮したとして41歳の院長の男が逮捕されました。

容疑者は先月、世田谷区上馬で、自らが院長を務める整骨院内に小型カメラを設置し、着替えるために下着姿となった女性患者を盗撮した疑いが持たれています。警視庁によりますと、小型カメラは施術室にあるエアコンの送風口に設置してありました。容疑者は取り調べに対して「間違いありません」などと容疑を認めているということです。

小型カメラの記録媒体には整骨院のトイレ内で盗撮されたとみられる別の女性患者の映像もあり、警視庁が余罪についても調べています。
引用元 : テレ朝ニュース 2017年10月18日 11時57分配信
※被疑者の氏名部分を修正しております。

記事の文章では何の罪で逮捕されたのか記載されていませんが、引用元のテレ朝ニュースでは東京都の迷惑防止条例違反とのことでした。

自らが院長を務める整骨院内とのことなので現場は公共の場所ではありませんが、東京都の迷惑防止条例では場所の定義が比較的大きくなっていて公共の場所に限定されていません。

東京都 迷惑防止条例 第5条 第1項 第2号

公衆便所、公衆浴場、公衆が使用することができる更衣室その他公衆が通常衣服の全部若しくは一部を着けない状態でいる場所又は公共の場所若しくは公共の乗物において、人の通常衣服で隠されている下着又は身体を、写真機その他の機器を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機その他の機器を差し向け、若しくは設置すること。

記事の最後にある整骨院のトイレ内も含めて「公衆が通常衣服の全部若しくは一部を着けない状態でいる場所」に該当していると見られます。また、盗撮目的でカメラ等を設置するだけでもアウトです。

エアコンの送風口などは普通なかなか注意して見ることはないように感じられ、また、小型カメラの設置が現場で発覚して当日即事件になっているわけではなく、文脈としては後日逮捕の事件のように見えますのでどういった経緯で発覚して逮捕に至ったのか気になるところです。

トイレにも仕掛けていたことについては、エアコンの送風口に設置していたカメラの押収後にデータを確認していて発覚したことと見られますのでそちらはもともとはバレていなかったのでしょう。

エアコンの温度設定などが変で被害者が送風口を見てしまったか、「撮れ高」を気にするあまり被疑者が余計なことを言って被害者に勘付かれたか、雑なカモフラージュでバレバレだったのか、または整骨院スタッフの内部告発があったのか…。

<仙台地裁切り付け>盗撮の控訴棄却「スカート内に携帯電話を差し入れた事実変わらない」

仙台地裁で6月、判決言い渡し中に被告の男が法廷で刃物を振り回し、取り押さえた警察官2人が切り付けられた事件で、殺人未遂罪などで起訴された山形市鉄砲町1丁目、無職淀川聖司被告(31)の宮城県迷惑防止条例違反(盗撮)の罪に対する控訴審判決で、仙台高裁は19日、懲役1年とした仙台地裁判決を支持、無罪を主張した被告の控訴を棄却した。被告側は上告する方針。

判決によると、被告は1月20日、仙台市宮城野区のJR駅ホームで、背後から女子高校生のスカート内にカメラ付き携帯電話を差し入れた。

嶋原文雄裁判長は「携帯電話に犯行時の写真や動画は存在せず、盗撮自体はなかった」と指摘。データは犯行直後に削除されたと認定した地裁判決を一部不当としたが、「スカート内に携帯電話を差し入れた事実は変わらない」と結論付けた。

被告は6月16日、同条例違反の罪に問われた地裁公判で判決理由の朗読中に突然刃物を振り回し、警察官2人の顔や背中を切り付けたとして、7月に殺人未遂罪などで起訴された。
引用元 : 河北新報 2017年10月20日 11時59分配信
※被告人の氏名部分を修正しております。

前々回の記事で取り上げていた事件の続報で、案の定控訴棄却となった模様です。

見出しにもなっている「スカート内に携帯電話を差し入れた事実は変わらない」という点は棄却理由として述べられていたものでしょうか、この事件についてはまさにその通りとしか言えません。

弁護人は「携帯電話に盗撮が疑われる写真や動画が保存されていなかった」から「盗撮していない、盗撮の意図もない」と主張しており、地裁判決で犯行直後にデータが削除されたと認定されていた点については高裁で「盗撮自体はなかった」と一部認められたようです。

しかし、そもそも「スカート内にカメラ付き携帯電話を差し入れた」という疑いについて問われているので実際に盗撮に至ったかどうかはどちらでもいいことです。宮城県の迷惑防止条例では盗撮目的でカメラ等を向ける行為自体が処罰対象となっています。

宮城県 迷惑行為防止条例 第3条の2

何人も、公共の場所又は公共の乗物において、人を著しく羞恥させ、又は人に不安を覚えさせるような次に掲げる行為をしてはならない。
  1. 衣服その他の身に着ける物(以下「衣服等」という。)の上から又は直接人の身体に触れること。
  2. 人の下着又は身体(これらのうち衣服等で覆われている部分に限る。以下「下着等」という。)をのぞき見すること。
  3. 人の下着等を撮影し、又は撮影する目的で写真機、ビデオカメラその他これらに類する機器(以下「写真機等」という。)を向け、若しくは設置すること。
  4. 前三号に掲げるもののほか、卑わいな言動をすること。

これまでの記事でも指摘しているように同種前科があると見られる被告人なので、スカート内にカメラ付き携帯電話を差し入れておいて盗撮の意図は無いというのは通用しないでしょう。

被告人側は上告したようですが、まず間違いなく理由が無いとして棄却されると思われます。

刑事訴訟法 第405条

高等裁判所がした第一審又は第二審の判決に対しては、左の事由があることを理由として上告の申立をすることができる。
  1. 憲法の違反があること又は憲法の解釈に誤があること。
  2. 最高裁判所の判例と相反する判断をしたこと。
  3. 最高裁判所の判例がない場合に、大審院若しくは上告裁判所たる高等裁判所の判例又はこの法律施行後の控訴裁判所たる高等裁判所の判例と相反する判断をしたこと。

なお、地裁判決の言い渡し中に警察官を切り付けた事件についても7月に起訴されていますので今後はその裁判も始まります。現場が法廷内、被害者が警察官2名とあっては厳しい判決は避けられないでしょう。

盗撮の分だけで控訴せずに懲役へ行っていれば来年の夏頃には仮釈放されていたかもしれませんが、警察官に対する殺人未遂等でより重い罰を加えられて長い懲役へ行くことになるのではないでしょうか。

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