盗撮などの性犯罪での逮捕やその前後に関する情報を配信してまいります。

盗撮で逮捕される日

ニュース考察

先週の盗撮事件ニュース(9月2日~9月8日)

更新日:

先週報道された盗撮に関するニュースに触れてまいります。

「スポーツブラ試着して」盗撮容疑でコーチ再逮捕

女子サッカークラブのコーチが、指導していた女子中学生の着替えを盗撮した疑いで、警視庁に再逮捕されたことが分かりました。険しい表情でうつむき、足早に警察署に入る男。児童ポルノ禁止法違反の疑いで再逮捕されたのは、NPO法人の元代表理事(29)です。

容疑者は東京・荒川区のサッカークラブでコーチを務めていましたが、捜査関係者によりますと、今年7月3日の午後6時ごろ、指導していた女子中学生にこう声をかけ呼び出したといいます。

「スポーツブラの試着をしてほしい」

容疑者は事務所の部屋に複数の小型カメラをしかけ、女子中学生の着替えの様子を盗撮。その動画を保存していたということです。

「真面目で熱心な仕事ぶりでした」(容疑者の元同僚の男性)

3年以上前から熱心に女子チームを指導していたという容疑者。先月にも、夏合宿を行った栃木県那須塩原市の旅館で、盗撮を試みていました。容疑者は、浴室の脱衣所の壁にフック型の小型カメラを設置。しかし翌日、女子中学生らがそれまで無かったフックに違和感を感じ、カメラを発見しました。容疑者は女子中学生らに追及され、警察署に自ら出頭、逮捕されました。

「(出頭の前)警察に自ら話をして、反省をしていただきたいという話をした。(容疑者は)無言でうなずいていた」(容疑者の元同僚の男性)

取り調べに対し、「間違いありません」と容疑を認めているという容疑者。警視庁はほかにも余罪がないか捜査しています。
引用元 : TBS 2019年9月2日 17時54分配信
※被疑者の氏名部分を修正しております。

先月の記事で取り上げていたNPO法人代表理事による盗撮事件の続報です。先の記事で余罪の可能性を挙げていたところ、やはりそれまでにも盗撮していた余罪があったようで再逮捕されました。

また、女子サッカークラブのコーチをしていた被疑者がその生徒を狙っていたということで「普段のサッカー指導に際して更衣室などにカメラを仕掛けて盗撮していたかもしれません」という形で児童ポルノの盗撮製造の可能性も指摘していましたが、正にその通りのシチュエーションにおける盗撮だったようで再逮捕容疑としては児童ポルノ禁止法違反となっています。

最初の事件となった合宿先の旅館脱衣所における小型カメラ設置が発覚するまでの経緯にも触れられており、どうやら合宿1日目には脱衣所に存在しなかったフックが2日目に付いていたことに生徒らが違和感を覚えてカメラを発見したことがきっかけのようです。

しかし、合宿先の旅館でフック型カメラを発見した生徒らが被疑者を追及したとされているところ、何故丁度被疑者が疑われたのか、元々不審な点があったのか、疑問に感じる面がありましたが、その経緯についても他の報道で以下のように触れられていました。

逮捕のきっかけは、別の女子中学生が偶然見つけた、容疑者のスマホに保存されていた「コレクション」だった。昨年12月、女子中学生は容疑者に「練習の様子を撮影しておいて」と頼まれ、スマホを渡された。画面を操作していると、次々、卑猥な画像が出てきたため、驚いて親に相談。8月7日、南千住署が本人に事情を聴こうとしたが、容疑者はその日から2泊3日の予定でサッカーチームの夏合宿の引率者として、栃木県那須塩原高原にいた。

「合宿には容疑者と別の女性引率者、30人ほどの女子中学生が参加していました。初めて利用するこぢんまりした旅館で、貸し切り状態だった。大浴場は全員が入り切れないほどの広さです。8日午後6時ごろ、女子中学生らが脱衣所の壁に不自然に取り付けられているフックに気づいた。スマホの画像の件もあったため、容疑者を問い詰めたところ、フック付きの小型カメラを設置したことを認め、自ら捜査を進めていた南千住署に出頭した。残された生徒たちはショックを受けた様子で、かわいそうでした。那須塩原署が9日に逮捕し、同時に南千住署が自宅をガサして、今回の動画が保存されたUSBが出てきた」
引用元 : 日刊ゲンダイ 2019年9月5日 9時26分配信
※被疑者の氏名部分を修正しております。

被疑者の凡ミスだったのかどうか定かではありませんが、おそらく盗撮データ等が保存されていたスマホを被疑者が女子生徒に渡したことでそれらを見られて元々疑われていた背景があるようです。上記では「卑猥な画像」とされていますが、単なるエロ画像がスマホに入っていた程度で警察が事情聴取するとは思えませんので、今回再逮捕された事件のように女子生徒らを盗撮したデータだったのではないでしょうか。

警察が事情聴取しようとした日から丁度合宿へ行っていたというのはタイミング的に出来すぎではないかという気もしますが、そうして被疑者に疑いを持った状況の中、脱衣所のフック型カメラが出てきたので被疑者を問い詰めたという事情のようです。脱衣所のフック型カメラのみなら白を切ることもできたかもしれませんが、スマホの件と合わせて追及されたことで言い逃れできなくなったのでしょう。

児童ポルノ禁止法違反により再逮捕されたことで、盗撮目的でのカメラ設置のみで良ければ不起訴という見込みは限りなく小さくなったと言えますが、問題はこれまでにも女子生徒らを盗撮して製造した児童ポルノがさらに見つかる可能性が高いことです。

前回の記事で述べていた通り、今回再逮捕された分までで済んだとしても50万円前後の罰金、他の児童ポルノの所持や盗撮製造まで立件されて件数が増えてくると罰金では済まされず公判請求される可能性もあるのではないでしょうか。

「興味本位で盗撮」女性用脱衣所に侵入疑い、男子学生逮捕

兵庫県警養父署は4日、建造物侵入の疑いで、大阪府摂津市の男子大学生(21)を逮捕した。

逮捕容疑は8月28日午後1時ごろ~同9時ごろ、養父市大久保のホテル内にある風呂の女性用脱衣所に侵入した疑い。

同署によると、男子学生は音楽サークルの合宿で滞在。従業員が小型カメラを発見し、同署に届けていた。男子学生は「興味本位で盗撮しようとした」と容疑を認めているという。
引用元 : 神戸新聞 2019年9月4日 20時48分配信

大学生によるホテル脱衣所への建造物侵入事件ですが、被疑者は脱衣所に小型カメラを仕掛けていたようで盗撮しようとしていたことも認めているようです。

8月28日にカメラを仕掛けてから1週間で逮捕に至っていますので割とスピーディーな検挙ではありますが後日逮捕のようです。どのようにして被疑者を特定するに至ったのか気になるところ、前回の記事で取り上げている事件のように被疑者本人が映り込んでいたのでしょうか。

この記事の時点では逮捕容疑が建造物侵入とされていますが、兵庫県の迷惑防止条例では盗撮目的でカメラを向けたり設置したりする行為も処罰の対象ですので迷惑防止条例違反への切り替えや追加が今後あるかもしれません。

兵庫県 迷惑防止条例 第3条の2

何人も、公共の場所又は公共の乗物において、次に掲げる行為をしてはならない。
  1. 人に対する、不安を覚えさせるような卑わいな言動
  2. 正当な理由がないのに、人の通常衣服で隠されている身体又は下着を撮影する目的で写真機、ビデオカメラその他これらに類する機器(以下「写真機等」という。)を設置する行為
第2項
何人も、集会所、事業所、タクシーその他の不特定又は多数の者が利用するような場所(公共の場所を除く。)又は乗物(公共の乗物を除く。)において、次に掲げる行為をしてはならない。
  1. 正当な理由がないのに、人の通常衣服で隠されている身体又は下着を写真機等を用いて撮影し、又は撮影する目的で写真機等を向ける行為
  2. 前項第2号に掲げる行為
第3項
何人も、正当な理由がないのに、浴場、更衣室、便所その他人が通常衣服の全部又は一部を着けない状態でいるような場所にいる人を写真機等を用いて撮影し、撮影する目的で写真機等を向け、又は撮影する目的で写真機等を設置してはならない。

この事件では現場がホテルの脱衣所なので第3項に該当すると考えられます。事件の経緯に詳しく触れられていないので実際に盗撮できていたのかどうかについて定かではありませんが、盗撮できていたとしても第3項に該当することは変わらないと思われます。ただし、実際に撮っているのとカメラを仕掛けただけで撮れていないのとでは罰金の額などで違いが出てくるでしょう。

建造物侵入のみ、または盗撮目的でのカメラ設置に留まる迷惑防止条例違反なら10万円から20万円程度の罰金で済むと思われますが、成人しているとはいえまだ学生ですので不起訴になる可能性もあるかもしれません。

盗撮で中学校教諭を逮捕|NHK 東海のニュース

名古屋市の中学校に勤める28歳の教諭が6日、地下鉄の駅構内で女性のスカートの中をスマートフォンのカメラで盗撮したとして逮捕されました。

逮捕されたのは、名古屋市立浄心中学校の教諭(28)です。

警察によりますと、容疑者は、6日午前7時半すぎ、名古屋市西区の地下鉄鶴舞線の駅構内で、スマートフォンのカメラで16歳の女性のスカートの中を動画で盗撮したとして、愛知県の迷惑行為防止条例違反の疑いが持たれています。撮影の様子を見た人が近くにいた警察官に通報し、警察が事情を聞いたところ、スマートフォンから動画が見つかったということで、容疑者は「間違いありません」と容疑を認めているということです。

市の教育委員会によりますと、容疑者が動画を撮影したのは勤め先の中学校の最寄りの駅で、当時は、出勤途中だったということです。名古屋市教育委員会教職員課の大川栄治首席管理主事は「許しがたい行為で大変、遺憾です。事実関係を確認したうえで厳正に対処します」と話しています。
引用元 : NHK 2019年9月7日 9時46分配信
※被疑者の氏名部分を修正しております。

中学校の教員によるスカート内盗撮事件です。ただし、勤務先の学校内での盗撮や生徒を狙った盗撮ではなく、通勤途中に一般の女性を狙ったもののようです。被害者は16歳の女性とされていますが、朝7時半とのことなので登校中の女子高生だったのでしょうか。

スマホをスカート内に直接突っ込むという手口なのでありふれたスマホ君の盗撮逮捕劇のように思えます。「撮影の様子を見た人が近くにいた警察官に通報」とのことなので以前の記事でも触れているように誰が見ても盗撮しているとわかるようなバレバレの姿だったのでしょう。

また、通勤や通学の時間帯で人が多いはずの駅でスマホを直接突っ込む盗撮をしておきながら誰かに見られていることにも気付けないほど盗撮に没頭していたであろうことも窺えます。

目撃者が近くにいた警察官に通報し、警察官が被疑者に事情を聴いたというところは、その警察官も通勤中でたまたま近くにいたのでしょうか。あるいは駅で巡回中だったのか、駅付近に警察署や交番等があって駆け込めたのかもしれません。

被疑者が盗撮を認めているようなので今後は被害者と示談できるかどうか、他に立件され得る余罪があるのかどうかといった点が焦点になってくると思われますが、初犯と思しきスマホ君なので余罪についてはそこまで突っ込まない可能性もあります。示談できれば勿論不起訴も見込まれるところ、厳しくても罰金30万円程度ではないでしょうか。

むしろ、勤務先の生徒らと同年代の女性への性犯罪ということで懲戒処分の方が厳しくなるかもしれません。

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